宇佐美のバイエルン移籍は不安がいっぱい

昨シーズンから、バイエルンが宇佐美の獲得を狙っているとの報道はありましたが、とうとう移籍の話が具体的に出るようになりましたね。
この報道でちょっと意外なのが、まず最初は1年間のレンタル移籍というところと、移籍金が3億円になるという部分で、12年までのガンバとの契約が切れるまで待つのなら3億円という金額を積む必要は無いですし、レンタルだと宮市のように他のクラブへのレンタルという形にするには難しいでしょうから、才能と将来性を買ったのか、純粋に戦力として見ているのかがいまいちよく分からないですよね。
最近、宇佐美がA代表に選ばれた時にちょっと触れましたけど、宇佐美は才能的には歴代日本人選手トップクラスだとは思いますが、まだまだ荒削りだしフィジカルも不十分、語学力は言うまでもない話なので、選手層的にはドルトムントとは比較にならないバイエルンで、即試合に出られるような事はまず無いでしょう。しかも、バイエルンはアーセナルよりもさらにクラブの格としては上なので、ファンやメディアが選手を見る目も一段と厳しいはずです。
守備面での不安を考えれば、宇佐美が試合に出るとしても最終盤の数分間という状況が続くでしょうが、そこでチームに対してどんなはっきりとしたプラス面をもたらせるかが重要でしょう。
そこでポイントとなるのが彼のドリブル。宇佐美の場合は宮市とは違って、緩急とコース取りで抜いていくタイプなので、大柄なドイツ選手には有効な面がある反面、常にボールを晒すプレイスタイルなので相手に体を当てられてバランスを崩すと、あっさりボールを取られてカウンターの起点になってしまう心配があります。
Jを見ていても、まだ成長期で体幹がしっかり出来ていないせいか、シュートの威力はあっても蹴る時の体勢が崩れていてコースを大きく外してしまうシーンが多いので、ボディバランスをこの1年間でどれだけ高めていくことが出来るかが重要になるのではないでしょうか。
まあ、香川や内田の時も私は懐疑的に見ていたので、この予測が良い方に外れてくれることを願うばかりですな(笑)。