「FC東京と梶山の変貌」J2第14節 京都サンガ-FC東京(1-4)

世間はチャンピオンズリーグ決勝の話題で持ちきりだけど、当然ながら夜中に起きられずで昨晩に見た京都とFC東京のレポートを。
バルサのポゼッションサッカーが、シャビとイニエスタ、メッシという選手がいてこそ成り立っているように、クラブのサッカースタイルとしてポゼッションを標榜しようとする場合は、それにふさわしい選手がいるかどうかが最大の必要条件だと思っている。
FC東京は、城福時代にムービングフットボールというコンセプトを掲げてポゼッション志向を強めたサッカーを目指したのだが、結局は怪我人の影響などもあってJ2へと降格してしまった。が、城福体制の本当の問題は、梶山にシャビの役割を期待したことにあったのではないかと、この試合を見て改めて考えてしまった。
それほどまでにこの日の梶山は、FC東京が披露した新しいJ2仕様のサッカースタイルにぴったりと嵌っていたのである。
東京は自陣にコンパクトな2ラインを引いて京都をおびき寄せ、ボールを奪ったらセザーの飛び出しや大竹、田邊らの中盤が相手陣内へと素早く動いてパスコースを作り、そこで基点を作って前線へとつなげて行く。その中心となっていたのが梶山で、独特のリズムを持ったドリブルでボールをキープして高い位置でボールに絡み続け、東京の攻撃を牽引していた。
東京は京都に追いつかれてからは守備がバタバタとして危うい場面はあったが、そこからセットプレイでリードを作ると、あとは落ち着いた試合運びで得点を重ねて行った。こういう試合が安定して出来るようになれば、J1復帰は自然と近づいてくるだろう。
逆に京都は、まだやろうとしている事が1/4も具現化していない印象だった。まあ大木さんが監督だから目標は甲府式ショートパスサッカーなんだろうけど、3バックにしているいとも良く分からないし、東京以上にポゼッションサッカーには無理があるチームだと思うんだけどなあ・・・