「そしてセレッソだけが残った」ACLベスト16 水原三星-名古屋グランパス(2-0)

まあ、鹿島も名古屋も最近のリーグ戦ではさっぱりだったので、かなり厳しい試合になるかとは思ったけど、まさか両方共敗退してしまうとはねえ・・・結局、ACLで一番最初に敗退しそうだったセレッソだけが残ってしまうとは、シーズン前の誰が想像できただろうか。
名古屋は、ケネディとダニルソンが戻って来た事でようやくセンターラインがほぼベストにはなったのだが、ケネディは本調子から程遠くて水原の守備陣の前に完封され、ダニルソンはまたも怪我をして退場になってしまい、試合前の名古屋の目論見はあっさりと崩れ去ってしまった。
もともと名古屋は、組織的な守備や中盤のパスワークじゃなくて、前線の選手を中心とした個人能力で結果を残してきたチームだったのだが、ケネディが病み上がりな上に小川が完全に伸び悩んでおり、玉田は好不調の波の不調のほうにぶち当たり、永井も開幕時のキレが失われていて全く相手に脅威を与えられていなかった。
せっかくボールを前に運んでも前線でボールが収まらず、ケガ人が多くて日替わりでメンバーが変わるのでコンビネーションが無く、相手陣内でのつまらないミスからSBが上がったスペースを突かれ、相手の攻撃参加をカバー出来ずにフリーでシュートを撃たれるシーンが目立ち、何度か相手のシュートミスに助けられはしたものの、最後にはヘディングで競り勝たれて先制点を奪われてしまった。
そして、田中隼のバックパスがアウトにかかってしまい、さらに水原スタジアムの長い芝でブレーキがかかって楢崎とDF陣が見合ってしまい、その隙にボールを取られて2点目。この日の名古屋の出来では、ここから跳ね返す力が無いのは明らかだった。
震災やケガ人の影響だとかで色んなエクスキューズがあったのかもしれないが、昨日に見たセレッソとガンバの魂を感じる闘いを見ているだけに、選手に意地や執念といったものが感じられない不甲斐ない名古屋の内容には、ただただガックリ来るしか無かったというのが、正直なところである。