「ノイアーだけでは勝てません」欧州CL準決勝第1レグ シャルケ04-マンチェスター・ユナイテッド(0-2)

昨晩はちょうど5時半ぐらいに目が覚めたので、シャルケ対マンUの試合を追っかけで観戦。
で、感想から言うともうちょっとシャルケは頑張ってくれるかなと思ったんだけど、マンUとは残念ながらチーム力に差がありすぎたと言うか、ラングニック体制になってからはあまりバレてなかったけど、マガト時代に散々味わったボランチと1トップのの質の低さがこのレベルの試合になるとごまかせなかったな、という感じ。
試合は序盤こそ、ホームの勢いを見せるシャルケがスピードに乗った攻撃でいくつかシュートを放ったが、20分も経つ頃にはすっかりマンUがボールポゼッションを握ってペースを作る。
と言うか、シャルケはフラドとファルファン、バウムヨハンのところで全く相手にプレッシャーがかけられず、自由にポジションを取るルーニーを基点にどんどんとバイタルエリア、そしてサイドへとボールをつながれ、仕方なくDFラインが下がって対応するが、中盤がそこに吸収されてしまうので2列目からの飛び出しに全く対応できず、前半は11本、そのうち7本の枠内シュートを撃たれるが、ノイアー1人で6点分ぐらいの決定的なピンチをセーブしていたという圧倒的な展開。
後半からは、たまらずラングニックはバウムヨハンに代えてクルーゲを入れ、はっきりとダブルボランチにして安定化を図ったが、プレスをかけられると大きく確実なサイドチェンジを入れて相手の圧力を絶妙に逃がすマンUの攻撃にはあまり効果を発揮できず、エドゥやファルファンもマンU守備陣にほとんど自由にさせてもらえず、何とか無理な態勢からパスを通そうとはするが、そんなプレイがそうそう上手く通るはずもなく、ラウルが良い形でボールを持つことが出来ない。
そしてとうとう67分に、中盤でボールをキープしたルーニーにプレッシャーをかけたところで裏へと抜けたギグスにスルーパスを通され、さしものノイアーも為す術なく失点。これで気持ちが切れたのか、今度はあっさりと左サイドを抜かれると、マティプさんが持ち前の淡白な対人守備を見せてあっさりルーニーを見逃して2点目と、シャルケにとっては決定的と言える追加点を入れられてしまった。
シャルケはエスクデロろドラクスラーを投入して何とか打開を図ろうとするが、マンU守備陣にはカスリ傷さえ付けることが出来ず、余裕の逃げ切りを見せられて終了。シャルケにとっては、厳しい現実を見せつけられた第1レグとなってしまった。
第2レグも非常に厳しい見方をするしかない状況だが、ヘヴェデスが戻ってこの日はコンディションが良くなかったファルファンが復活し、先に先制点を取れればまだ望みが・・・出ては来ないよな(苦笑)。つーか、来季ノイアーいなくなったらシャルケはどうすんだろうね?
内田については、守備ではマンUの鋭い個人技に対して、縦はよく付いて行けていたけど、中への切れ込みにはかなり苦労していた。ビルドアップはいつものようにミス無く、マンUのプレスの前にことごとくパスをカットされていたシャルケの選手の中ではまともにボールをつないでいた方だが、やはりそれだけでは脅威は与えられない。
一度、中盤をフリーなドリブルで持ち上がった時に、パスを出す相手を探している間にボールを取られてしまった事があったが、スピードを落とさずにワンツーでゴール前に飛び込んだり、フェイントをかけて1人抜いたりといったゴールに直結するプレイを見せて欲しかったところ。
今でも、ビルドアップ能力としては欧州でもトップクラスで、いつビッグクラブから声がかかってもおかしくないレベルに来ているとは思うが、切れないキブという存在で終わらせないためにも(笑)、もっと相手に怖さを与えられる選手になって欲しいところである。