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「二次予選クウェート戦は苦戦必至」U-22国際親善試合 ウズベキスタン-日本(1-2)

本来ならば日本ホームでの開催だったのだが、例の震災の影響でキャンセルとなり、急遽ウズベキスタンに遠征しての試合。2戦目はスカパーフジで録画中継があったのでテレビ観戦。
事前に日本が買ったとのニュースが入っていたので楽しみにしていたのだが、前半はよくこれで0-0に収まったなというしょぼい内容でかなりガックリ(苦笑)。
ウズベキスタンは非常に統制が取れたチームで、日本がボールを持つとすぐさま誰かがプレッシャーをかけて来るので、日本の選手が余裕を持ってプレイ出来ず、不正確なワンタッチプレイのミスからボールを奪われては、サイドへの飛び出しにパスを合されてクロスを上げられ、中もマークがずれている事が多くて権田のセーブに助けられる始末。
日本は1トップに永井、2列目に山崎・宇佐美・東を並べる形にしてきたのだが、ウズベキスタンがほとんど2バックのようにサイドを上げて追い込んでいるのに、そのスペースを誰も使おうとせずに足元でもらいたがるばかりで、たまにボールに触れても相手の当たりにあっさりボールを奪われるだけでほとんど攻撃に参加出来ていなかった。
後半からは関塚監督もさすがに修正をして来て、日本は前半よりも相手に激しくプレスをかけに行き、ボールコントロールを失わせてサイドへと山崎や永井を走らせるという形を見せ始め、ウズベキスタンも徐々にプレススピードが弱まって日本がスペースを活かせるようになる。
しかし日本がいくつかあったチャンスに決められないと、今度はドリブルでの攻撃に切り替えてきたウズベキスタンの前に日本はズルズルと守備が下がってしまい、セットプレイが続く嫌な展開に。
ここで日本に勝利を引き寄せたのが、宇佐美と交代で入ったセレッソの清武で、フィジカルで勝る相手との競り合いを厭わない積極性で中央をこじ開けると、最後は東にスルーパスを通して先制点のアシスト。そのすぐ後にもカウンターから永井が独走ゴールを決めて、日本が一気にウズベキスタンを突き放す。
そこからは自国ウズベキスタンの審判団があからさまに日本が受けるファールを取らなくなり、明らかなオフサイドまで見逃されるアウェイの洗礼を受けたが、相手の得点を何とか1点までに押さえてようやく日本が勝利を手にした。
まあ、震災のおかげでJの再開が遅れに遅れ、選手それぞれのコンディションにばらつきが多かったのかもしれないが、先発で注目された宇佐美はボディコンタクトを避けた軽いプレイが多くてかなり残念な感じだった。1トップに永井のようなスピードタイプを置く場合は、トップ下の選手でしっかりボールがキープできないと攻撃の組み立てがとたんに難しくなる。今日の試合を見る限りでは、清武が一歩リードしたと見るべきだろう。
同じく、Jレギュラー組で期待された米本もいまいちだった。あちこち動きまわって守備をするのはいいのだが、動いた先でフィジカルに負けて抜かれてしまうと、本来のスペースにぽっかり穴が開いて逆にそこを攻められてしまう。相方が当たりに期待できない山村だったたけに、余計にバランスを崩した格好になってしまった。
と、苦言が多くなってしまったが、おそらく日本で試合をしてたらこういう課題はもっと少なくなっていたはずなので、ただでさえ日程が苦しい日本にとっては貴重な機会となったのは事実。二次予選の相手に決まったクウェートは、間違いなく固く守って鋭いカウンターを仕掛けてくるだろう。サイドを突破された後の対応をきっちりやって臨んでもらいたいものである。

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