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「with you japan 私たちは日本の皆さまと共にいます」欧州CLベスト16第2レグ バイエルン・ミュンヘン-インテル(2-3)

試合前に、「with you japan 私たちは日本の皆さまと共にいます」という弾幕とビデオメッセージ、そして試合後には負けてしまったバイエルンサポーターから”You’ll Never Walk Alone”の合唱をもらうなど、日本に対して最大限のエールを受けた試合。
自分は直接被害を何か受けたわけじゃないし、実際にこれが被災者にとってどれだけの励みになるかは分からないけど、それでもやっぱりジーンと来たし嬉しかったね。サポーターにはもちろんだけど、サッカーという世界共通のスポーツにもありがとうと言いたくなった。
さて試合のほうだが、インテルが開始早々にオフサイド気味に抜けだしたエトォが先制点を決めてイーブンに追いつくスタートとなったが、その後は完全にバイエルンペース。
バイエルンはとにかくロッベンがキレキレで、加速力が凄いのに加えてトップスピードの状態で急激に進行方向を変えてくるので、インテルの選手は1対1では全く止めることが出来ず、さらに左足の強烈なシュートが来るのでロッベンとの距離を縮めても開けても危険という手の付けられない状態になってしまっていた。
そして21分にはそのロッベンのミドルをインテルGKジュリオ・セーザルがファンブルしたところをマリオ・ゴメスに押し込まれ、31分にはロッベンのスルーパスがインテルの選手に当たってこぼれたところを、ミュラーが冷静に決めてあっという間に3-1のアグリゲートスコアにしてしまう。
しかしこれを見てしまうと、フェイエの宮市はスピードだけなら互角だと思うが、彼はカズフェイントだけで方向転換の能力はそれほど高くないし、シュート力は比べ物にならないしで、まだまだロッベンの域には遠いなと思った。当たり前だけどね。
その後は前に出るインテルに対してバイエルンの速い攻撃が炸裂し、リベリがGKと1対1になったり、ミュラーの流し込んだシュートをラノッキアがゴールラインギリギリでクリアしたりと、インテルが何とか紙一重で耐えしのぐ。
完全に劣勢だったインテルだが、スタンコビッチに代えてキープ力のあるコウチーニョを入れた事でやや落ち着きを取り戻し、63分にコウチーニョからエトォとボールが渡り、最後は伝家の宝刀スナイデルのミドルが火を吹いて同点に。
バイエルンは体調が悪かったらしい(あれで?)ロッベンを下げて守備を固めようとしたが、それがかえってバイエルンの攻め手が無くなってインテルに逆襲を許すことになり、ご存知のとおり88分には直線で入った長友が左サイドを駆け上がり、エトォと一緒にバイエルンDFが引きつけられたところで、走りこんできたパンデフがゴール上隅に決める見事なゴールを決めて、インテルが劇的な逆転勝利を手にした。
インテルは、守備面でのミスが多くて前半だけで4点入っていてもおかしくない内容だったけど、ラノッキアにルシオ、キブのDFラインどこからでもビルドアップ出来るのが強みで、そこからエトォやスナイデルにボールが渡りさえすれば得点を決められる個の力はやはり図抜けている。
長友がいくらスピードがあるからとは言っても、ボールより遅いのは確かなので、こういう異様にボールの動くスピードが早い試合について行ける判断力とパス能力を身につけないと、ビッグクラブのレギュラーは務まらないだろうね。今はとにかく練習で頑張れ。

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