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「こんな珍試合もあるんだね」ドイツ・ブンデスリーガ第26節 シャルケ04-フランクフルト(2-1)

12位から最下位までが勝ち点6差という凄まじい残留争いが展開されているブンデスリーガ。なので、この試合も互いに勝利が必要という事もあって激しい攻防が展開された。
序盤はホームシャルケのペース。いつの間にか絶妙のコンビを見せるようになった内田とファルファンが激しくオーバーラップし、フランクフルト陣内へとボールを送るが相手の高い集中力で阻まれて得点できず。
そこからはボールに対してマンマーク気味で激しくプレッシャーをかけるフランクフルトの前に、シャルケはなかなかパスを送り込むことができなくなり、高い位置でミスをしてはカウンターを食らい、一度はバーに当たってボール半個中に入っていれば失点という決定機まで作られてしまう。
しかしその空気を打ち破ったのはやはりシャルケの右サイドで、32分に長い距離を駆け上がった内田にファルファンからスルーパスが通り、クロスはGKに阻まれてしまったが、ここからシャルケがにわかに息を吹き返して再びペースは逆転する。
そして前半終了間際に、いったんはセーブしたフランクフルトGKフェールマンがフィードしようとボールを地面に置いたところ、後ろに隠れていたラウルが抜け目なくボールをかっさらい、慌てたフェールマンが後ろから倒してPK。これをフラドが決めてシャルケが先制して前半を終わる。
後半もシャルケのペースは続き、13分には右サイドを突破した内田がGKと1対1になる大チャンスを作るが、股を狙ったシュートは惜しくも阻まれてしまう。その後もシャルケは多くのチャンスを作り出すが、ミスの挽回に燃えるフェールマンにことごとく防がれて追加点を奪えない。
すると、今度は名手ノイアーがボーンヘッドを犯す。70分に、ロングボールに対して飛び出したゲカスの動きに幻惑され、誰も触れずに落ちたボールがポンポンとシャルケゴールに入ってしまい同点に。
その後はフランクフルトもバランスを取り戻し、内田のサイドもなかなか攻め上がれずにシャルケは攻め手を欠き、これはドローのまま終わるかと思われたのだが、84分にノイアーがクリアボールを大きく蹴り出すと、これが1分前に交代で入ったハリステアスの前に転がり、ハリステアスはシャルケデビューファーストタッチでゴールを決めてしまった。
結果的に、あれだけ山のようなチャンスがありながら、決まったゴールは戦術も崩しもない得点だけという、非常に珍しい内容の試合だったと言える。つーか、ガブラノビッチも決定力無いよな・・・チャンスメイクして点を決められるラウルが2人いればもっとシャルケも楽なのにと思ってしまった(笑)。
内田は前節での出来の悪さを完全に返上する素晴らしい働きで、ミスと呼べるものはほとんど無かった。マガトは今日にも解任されるのではないかという報道が出ているし、ジェノアにいる同じ右SBのラフィーニャがマガトがいなくなれば戻りたいと表明しているそうだが、このレベルが維持できるならポジションに何の心配も無いはずだ。

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