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「リベリを完封した内田」ドイツカップ2011準決勝 バイエルン・ミュンヘン-シャルケ04(0-1)

普段ほとんど見ないスカパーのGAORAで、何故かドイツカップの放送をやっていたので先週シャルケがバイエルンを破った試合を見てみた。
バイエルンのホームスタジアム、アリアンツ・アレーナで迎えた一戦で、シャルケはボランチにアナン・マティプ・クルーゲを並べたトリプルボランチを敷き、前線はラウルの1トップにフラド、ファルファンという形にして来た。
その狙うところは明確で、リベリとロッベンという世界最強クラスのウイングを備えたバイエルンに対し、SBと左右のボランチでコンパクトにサンドイッチし、攻撃は前の3人でカウンターを狙うというものだった。
リーグではチグハグなシャルケは、何故かカップ戦になるとやる事なす事うまく行ってしまい、この試合でもマガトの狙い通りに展開し、バイエルンがサイドにボールを運ぶと3ボランチがすぐさまスライドしてサイドにカバーへ入り、SBは縦を注意深く切ることに専念することが出来、前半はほぼ完璧にバイエルンの攻撃を封じ込めることに成功していた。
そして前半15分に、セットプレイが2度続いた後に、最後はヘヴェデスが頭でコースを変えたCKに、まるでボールがそこに来ることを完全に予期していたかのようなラウルの素晴らしい飛び込みでシャルケがまんまと先制点をモノにする。
前半は相手の勢いをうまくいなしてハーフタイムに持ち込んだシャルケだったが、後半になるとバイエルンがサイドの圧迫を強化してきて、サイドの守備からのボールを何とか前に運ぼうとするシャルケに対し、どんどんとボールに対してプレスを仕掛け、奪ったボールに対してSBが攻撃参加することで、シャルケに対して数的優位とポジショニングの混乱を引き起こさせ、何度もサイドからセンターへのボールからシュートを放つ。
が、この試合で「No Neuer!」の紙をバイエルンサポーターから掲げられてしまっていたノイアーがこの試合でも獅子奮迅の活躍を見せ、至近距離から放たれた超決定機もがっちりとセーブし、シャルケの危険な時間帯を1人の働きで乗り越えてみせた。
後半も30分を過ぎるとバイエルンにも攻め疲れが見え始め、シャルケもバイエルンの攻撃に慣れてきたのかその後はそれほど危ない場面を作られること無く、逆にカウンターからファルファンが一撃を放ったが、疲れもあるのか踏ん張りきれずにボールは枠を外れて0-2には出来なかったが、シャルケはドイツカップのホームで20年間負けていなかったバイエルンを破る金星を挙げた。
これでドイツカップの決勝は2部のデュイスブルクが相手となり、まずシャルケの優勝は堅いだろう。と思っていると足元を掬われたりするんだけどね。
内田は一度リベリにやられかけた場面はあったが、総じて守備面で素晴らしい働きを見せ、サイドを抑えるだけでなくPAの中のスライディングで決定機を防ぐ場面もあり、いつの間にここまで守備が向上したのかと目を剥く思いがした。まあ、そのおかげで次のシュツットガルト戦は出来が悪かったんだけど、これだけ働いたらしょうがないよね。
シャルケの次はいよいよCLバレンシア戦だけど、第1レグをアウェイゴールの1-1で折り返しているので、ホームでの試合は同じ3ボランチにして来る可能性は十分にあると言える。さて、リーグでは崖っぷちのマガトが汚名返上する采配が出来るのか注目だ。

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