サイトアイコン 旧閑ガゼッタ

「長友、着実に前進中」イタリア・セリエA第27節 サンプドリア-インテル(0-2)

マイコンが累積警告で出場停止と言う事で、長友が初めて右SBでスタメン、左SBにはキブが入るフォーメーションとなった。
試合は、3-5-1-1という布陣で真ん中をがっちり固めるサンプドリアに対し、インテルは序盤から長友やキブがサイドからクロスで単発的なチャンスを作るが、サンプは最初の波を乗り切ると、その後は粘り強い守備でパッツィーニを完全に抑えこみ、エトォは比較的自由にプレイをさせてはいたが、中で防ぐ方針がうまく機能してインテルに得点を許さない。
後半になると、ちょっと対面の長友にやられ気味だったツィークラーのサイドをサンプはしっかり固めて前半ほど長友のサイドにパスが渡らなくなり、キブはインテルの約束事(?)通りにエトォがボールを持ってもオーバーラップせずに後ろを固めるだけなので、前半にあったようなキブと長友が交互にサイドを攻めるような柔軟性が失われてしまう。
それでも、単発のカウンター以外にはインテルが失点する気配は感じられずに淡々と試合は進んで73分、長友のパスから得たFKを、スナイデルが相手のタイミングを外す形で蹴り、それが決まってインテルがようやく先制する。
その後はインテルがしっかりと守備を固め、一度不用意に上がった長友のサイドががら空きになってどフリーからシュートを撃たれる場面はあったが、かろうじてオフサイドにかけて得点にはならず。最後はロスタイムにカウンターから何度もあったチャンスをようやくエトォが決めて2-0。これでちょうど試合終了。
長友は、前述の危険な上がりでやらかしそうになったが、初の右サイドでもまずまず無難なプレイぶりで、右でもそれなりにクロスを上げられることを証明した。と言うか、あまり上がらないのにスピード不足で結構簡単に後ろを抜かれてしまうキブよりもよっぽど攻守に効いていたと思うのは自分だけだろうか(笑)。
課題だったビルドアップも、この試合では早めのタイミングでしっかり味方の足元に蹴れており、それが先制点のFKにもつながったわけで、着実な進歩を遂げていることは嬉しい限り。
が、まだ自分のタイミングだけでクロスを上げているところがあり、まだ中とアイコンタクトをしてタイミングを合わせて、という形が出来ていないうちはそうそう簡単にアシストにはならないだろう。サネッティは良くパスをくれるが、まだスナイデルやスタンコビッチからはあまりパスを貰えていないので、信頼関係もまだまだ向上させる必要がある。
しかし、展開のつまらなさや課題の多さも全く気にならないぐらい、スター選手に囲まれた中で日本人がプレイしているのは夢のようで、見ていて本当に楽しいよね。次はマイコンも復帰してまたスタメン争いが始まるけど、是非それに打ち勝って毎週長友の勇姿を見たいものだ。

モバイルバージョンを終了