「エースはもう岡崎でいいでしょう」UEFAヨーロッパリーグ 1回戦第1レグ ベンフィカ-シュツットガルト-シュツットガルト(1-2)

清水が移籍交渉を不服として国際移籍証明書を発行しないまま、宙ぶらりんの状態だった岡崎に対してFIFAが暫定的に登録を認める裁定を下し、ようやくデビューかという事で楽しみにしていた試合だったのだが・・・
事前に掲示板などでシュツットガルトの出来が酷いと聞いていたので、ある程度の覚悟はしていたんだけど、まあアウェイとは言えちょっとこれは恥ずかしすぎるんじゃないの、と言いたくなった(苦笑)。
先制点を取るまでのシュツットガルトは、ベンフィカに押されながらも何とかラインを押し上げて、右ウイングに入った岡崎の鋭い動き出しを基点としてパスをつなぎ、まだちゃんとサッカーをやろうという意思は感じられた。
ところが前半の21分に、オーストリア代表のハルニクがDF裏への飛び出しから見事なループシュートを決めて先制すると、そこからシュツットガルトはほとんどベタ引き状態になってしまい、そこからは完全にワンサイドのハーフコートゲームになってしまった。
何しろ、たま~に1トップのカカウやボランチが前を向いてボールを持ち、愚直に動き出しを続ける岡崎にパスが回ればカウンター!という場面でも、次の瞬間にはあっさりと敵にパス。で、カメラがシュツットガルト陣内に切り替わったと思ったら、既にDFラインはPA付近に張り付いたままという状態で、全くチームに攻撃への意欲が感じられなかった。
それでも、シュツットガルトGKウルライヒが懸命のセーブで失点を防いでいたのだが、PAの中へとどんどんベンフィカの選手が入ってくる状況ではコップの水で火事の消火をするようなもので、当然のように70分、81分とベンフィカのカルドーソにゴールを決められあっさり逆転。
そこからはシュツットガルトも多少は反撃の意欲を見せ、85分にはゴール前で岡崎がファールを受けてのFKのチャンスがあったが、得点を決めることが出来ずに試合は2-1でホームのベンフィカがまず先勝した。
普通であればアウェイゴールを奪っての1点差で折り返しなら、シュツットガルトのほうが有利と見られる状況なのだが、あまりにも内容が悪すぎて第2レグでの展望がほとんど見えないのが現実だろう。一応、ポグレブニャクやゲントナーといった主力が出場していないというエクスキューズはあるが、基本的な力関係はシュツットガルトホームの第2レグでも変わらないだろう。
一つ救いがあるとすれば、このチームにあって岡崎のハードワークやアジリティは間違いなく大きな武器になるという事で、シュツットガルトのサポーターでない我々にとってはマイナスばかりではないんだけどね(笑)。でも、やっぱり2部に落ちてしまうとテレビで見られなくなるし、とりあえずELはいいのでリーグで何とか立ち直ってもらいたいのは確かだよなあ。