「ドイツでは糞テラールなのか?」ドイツ・ブンデスリーガ第22節 シャルケ04-フライブルク(1-0)

オランダ代表では毎試合得点を挙げているフンテラールも、シャルケでは9試合無得点とすっかりスランプ状態に陥っているが、そのギャップを象徴するかのような試合だった。
シャルケは自陣で堅く守ってカウンターを仕掛けようとするフライブルクに対し、序盤はサイドからワイドに攻めて攻勢に出るが、クロスやセットプレイのチャンスをラウルやフンテラールが外してしまうと、急に勢いが落ちてフライブルクの急襲を浴びるようになる。
その一因となっていたのがフンテラールのプレイで、ほとんど真ん中に位置してDFラインの裏を狙うばかりで、たまに中盤へと下がったかと思うとボールをキープできずにロストしてしまう状態なので、シャルケはサイドの足元へ窮屈なパスを出すのが精一杯で、動きの無いフンテラールへの縦パスはフライブルクDFの格好の餌食になってしまっていた。
そうなると後ろも思い切っては攻め上がれず、前からプレスをかけようとはしているのだが、後ろが付いて来ないのでバイタルにスペースが空いてしまい、そこをフライブルクに突かれて何度も危険なカウンターを受ける羽目に。
これにはさすがにマガトも我慢が出来なかったのか、後半開始からフンテラールに代えてガフラノヴィッチを入れたところ、これが見事に大当たり。
後半4分にフラドが相手陣内でボールを奪うと、ラウルからファルファンへと右サイドにボールが展開され、ファルファンが正確にシュートを決めてシャルケがようやく先制。
ガフラノヴィッチはフンテラールとは全く違って前線で激しく動きまわってスペースを作るので、そこにラウルやフラドが入り込み、さらにそのスペースに対してクルーゲが攻撃参加と、シャルケはまるで風呂の栓が抜けたかのように全ての流動性が高くなり、その後は疲れの出てきたフライブルクを完全に圧倒、追加点こそ奪えなかったが万全の内容で試合を締めた。
まあ、フンテラール1人がいなくなったとたんに内容が見違えるようになるのだから、サッカーとは面白いもんだよね。とは簡単に笑ってられないわけで、代表では結果を出している選手だけに、クラブでのマガト監督の起用法や指導に問題があるのではないかと思われても仕方ない面があり、今後のリーグやCLの結果で、またメディアが騒がしくなるのは避けられそうにないだろう。
内田は、代表での逆サイドがあの化物だけについ比較されてしまうが(笑)、シャルケで見ると運動量もスピードも、ビルドアップのテクニックもあって良い選手だなと再認識。守備の1対1でも良く頑張っていたし、ヘディングのクリアも確実に大きくなっている。ただ、この試合は荒れたピッチのせいもあるのだろうが、クロスの精度はいまいちだったね。フンテラールの無得点にはクロスの精度の問題も少しはあるだろうから、絶えず努力が欲しいところである。