「幻の日本人ダービー」イタリア・セリエA第23節 チェゼーナ-カターニャ(1-1)

本来ならば、森本と長友の日本人ダービーになるはずだったカードだが、言うまでもなく長友はインテルに移籍してしまい、チェゼーナの左SBにはそのインテルから交換で都落ちの憂き目に遭ったダビデ・サントンが先発していた。
長友がいなくなったチェゼーナは、今や降格しようがどうしようがどうでも良くなってしまったので(笑)、主に先発に復帰した森本とサントンに注目しながら試合を見ていたのだけど、試合の内容同様にあまりどちらもぱっとしない出来だったかな。
ま、チェゼーナ自体はだんだんコンディションが回復してきて内容的にはカターニャを上回っていたんだけど、チャンスの数の割に1点しか決まらず、相変わらず点取り屋の不在が足を引っ張っている感じ。カターニャのほうは、まだまだシメオネ監督は戦い方を模索中ってところか。
さて注目のサントンだが、自分のところに来たボールを半身になりながら右足で引っ掛けるように運び、左足で相手を抜ききらずにクロスを上げるところや中に入りたがるところが本田と似ていて、長友の負い目があるわけじゃないけど親近感を持ってしまった。
ただ、序盤は何度も勢い良くサイドを駆け上がっては行ったものの、後半はホームのチェゼーナが同点に追いつかれてしまった状況にも関わらず、サントンはすっかりDFラインのところで落ち着いてしまって存在感が出せず、やはりインテルという舞台で働くにはスタミナや経験が足りない面を覗かせていた。
森本については、こちらも序盤はDFラインの裏への積極的な飛び出しで味方のパスを引き出していたが、2トップだった事でカターニャは中盤で徐々にチェゼーナに対して劣勢になり、後ろからのボールをキープする仕事がメインになると段々存在感が薄くなってしまい、後半早々に交代。
何度も森本の試合を見て書いているように、1人でもボールを受けたら何とかイーブンにまで持って行けるマキシ・ロペスと比べると森本の使いどころが少ないのは確かで、代表でも1トップのフォーメーションで行く可能性が高い状況では、少しでも彼のプレイを見てスキルアップしてくれるといいんだけど、ちょっと停滞してしまっている感じだよね・・・とりあえずはコンディションを整えてシメオネ監督の期待に答えられるようになって欲しいね。