「長友はユーベでなくて良かったのかも」イタリア・セリエA第22節 ユベントス-ウディネーゼ(1-2)

いや、ユーベだミランだと冬のマーケットで噂は飛んでいたけど、締め切り当日になっても発表がなくて、長友はこのままシーズン終わりまでチェゼーナだと思っていたら、時間ギリギリでインテル移籍決定とは本当に驚かされた。
これで、マイコンと両SBを組んで、左でエトォやサネッティと組み、W杯で対戦したスナイデルのパスを長友が走りこんでパスを受けるとは、想像するだに身震いがする思いである。
という大興奮の展開になるとは露知らず、昨晩は長友の移籍で噂になっていたユーベの試合を間抜けに見ていたわけだけど、確かに長友を欲しがるのが良く分かったというか、今朝になってみればユーベは長友をあきらめちゃっていいのかと逆に心配にさえなってしまった(笑)。
ユーベの両SBはグロッソとグリュゲラなんだけど、この試合の前半はグロッソが積極的にオーバーラップを仕掛け、ビルドアップでもなかなか良いパスを出していたし、グリュゲラは前がクラシッチ無双なので別にコンビで崩す必要が無いせいか、あまり攻撃に参加せずに目立たなかったけど、別にそんな悪くないんじゃないかと思ってしまった。
ところが、後半になると早々にグロッソが息切れしてしまい、グリュゲラの出番かと思ったらこちらも同じくオーバーラップをほとんど見せること無く、しかも監督の指示なのかどうかは分からないがグロッソはほとんど3人目のCBのようなポジショニングを取っているので、ユーベの右サイドの守備ががら空きになって何度もサイドチェンジからピンチを作る始末。
そして2失点目は、そのグロッソのクリアボールが小さかったところを拾われ、慌ててグロッソが前に詰めたところを裏に通されてのゴールで、これはSBを何とかしたくなるのは分かるよなと思うと同時に、果たしてこれで長友が入ったところで改善されるものなのかな、という疑問を持ったのも事実。
ところが、蓋を開けてみればユーベじゃなくてインテルに移籍しちゃったのだから、すっかり取り越し苦労で終わってしまったという結末(苦笑)。まあ、チェゼーナへのオファーがサントンレンタル+移籍金9億円だから、まともに竸ってもユーベに勝ち目は無かっただろうけどね。
その裏には根っからのインテリスタであるザッケローニと、言うまでもなく日本とゆかりのあるレオナルド監督のパイプによる部分が大きいとは思うが、インテルの方はインテルの方で、キブは怪我がちでフルシーズン満足に働けず、サネッティは年齢的にそろそろSBが厳しいところなので、かなり即戦力として期待されているのではないだろうか。
契約の内容自体は、チェゼーナがレンタル買取条件を冬に行使してインテルにレンタルという形になっているらしいが、移籍金の2億円がチェゼーナだけで用意できるとは考えにくく、インテル側から正式移籍前提の金銭補償があったのではないかと思うが、一寸先は闇なのが欧州での移籍の世界なので、とにかく一日でも早く結果を出せるように頑張ってほしい。