「アジアカップで最も警戒すべき選手」イングランド・プレミアリーグ マンチェスター・シティ-エヴァートン(1-2)

久々にイングランドプレミアリーグを見たのだけど、それにしてもシティのメンバーは凄い事になってるなあ。
いつの間にか、ダビド・シルバ、ヤヤ・トゥーレ、マリオ・バロテッリ、ミルナーといったバリバリの各国フル代表レギュラー選手がいるし、こんだけ揃ってるなら、別にテベスが出て行っても構わないんじゃないかと思ってしまうんだけど(笑)。
ただ、これだけ一気に新しい選手を入れてしまうと、ドイルでのシャルケと同様に選手のコンビネーションがうまく行かない事は明らかで、この試合でも固く固く守るエヴァートンに対してほとんどハーフコートサッカーのような状態からシュートの雨を降らせながらも、後半27分まで得点が取れず、結局ホームなのに1-2で敗れることになってしまった。
やはりガッチリ引きこもるチームに対しては、パワープレイ気味に高さで勝負するか、徹底的にサイドへと連続的にボールを送って相手のマークがずれたところにクロスを入れるしか方法が無いわけで、シティは1トップのテベスに高さが無いし、バロテッリは背丈はあっても頭よりも足でのプレイが得意なので、単純なクロスは全てエヴァートンに跳ね返されてしまっていた。
そして、中盤からのパス回しがスムーズでなく、各選手が2タッチでゆっくりボールを回すためにサイドを切り崩した時にはエヴァートンの選手がマークについている状態なので、低いクロスは相手の誰かに引っかかってしまい、結局得点にはつながらない。
対照的にエヴァートンは、カウンターからサイドを深く攻める意思統一がチームの中に出来ていて、終始攻撃が非常にスムーズだった。そのエヴァートンの攻撃の中心になっていたのは、オーストラリア代表のティム・ケーヒル。
序盤はシティの選手がエバートンを舐めていてマークが緩かったとは言え、1得点1アシストの活躍は本当に見事。身長は178cmとそれほど大きくないが、絶妙な位置取りと長い滞空時間でプレミアリーグでもヘディングの強さは随一。運動量も豊富で、この試合でもエヴァートンに退場者が出て10人になってからも、前線で攻撃の基点を作り続けていた。
ケーヒルは今シーズンも既に9点を取っていて得点ランク上位におり、間違いなく現在のアジアNo.1ストライカーである。南アフリカW杯では他のプレミア勢と同様に思ったような活躍は出来なかったが、アジアカップはシーズン中でコンディションに問題は無いだろうし、優勝を狙う日本にとっては大きな壁になる存在であるのは確かだろう。
オーストラリアとはアジアカップで当たるとしても準決勝以降だが、是非とも決勝で当たって万全のコンディションの相手と素晴らしい激戦を見たいところである。