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「ズーパー・ラウール」ドイツ・ブンデスリーガ第17節 シャルケ04-1FCケルン(3-0)

ドイツも、この17節がウインターブレイク前最後の試合。シャルケはここまで公式戦3連勝とようやく波に乗ってきてのホーム戦。
しかしシャルケは、守備面での連携は大分安定して来て4-4のゾーンを引いているうちはそれほど攻められても不安は無いのだが、いったん攻撃に出て陣形が崩れた後の対応に不安があり、この試合でも序盤はカウンター気味の攻撃から何度か崩されそうになる場面を作る不安定な立ち上がり。
ところが、31分にケルンサイドのゴールライン際で、思わぬ相手のプレゼントパスをもらったラキティッチがクロスを上げると、DFから消える動きでフリーになったラウルがうまくケルンゴールへと流し込み、シャルケがチャンスを確実にゲットする。
これで勢いが出たシャルケは、そこまでおっかなびっくりだった選手の縦への移動がとたんに活発になり、それで出来たスペースをファルファンらの突破につなげるなど、徐々にケルンを圧倒するようになる。
すると後半5分に、相手が反撃のために前に出たところを内田がファルファンに浮き球のフィードを送り、ファルファンは相手選手に競り勝って中央に折り返す。そのボールはいったんDFに当たってコースが変わり、そこに待ち構えていたラウルが、回転のかかったボールを見事なテクニックでゴールに突き刺し、ケルンの勢いを完全に削いでしまう。
後半30分を過ぎると、ようやくシャルケも攻め疲れて守りに入る場面が増え始めるが、試合終了間際にカウンターから内田が攻め上がったところをファールで倒され、FKをこれまたラウルが頭でそらせてゴールに流し込み、有終の美を飾るハットトリックを決めて終わった。
まさにラウルデーとしか言いようの無い活躍でシャルケは大勝したが、それがかえってほとんど出番らしいものが無かったフンテラールの心配になってしまう。ここまで5試合ノーゴールだが、この試合でも一発を狙いすぎる姿勢が目に付き、周りをうまく生かすプレイをしながら点を取るラウルとは対照的なプレイぶりだったと言える。まあ、ストライカーなんて1点でも取ればいきなり復活したりするものなので、杞憂をしていても仕方ないとは言え、CL圏を目指すには彼の復活が無ければかなり厳しいのも確かである。
内田は2点に絡んだが、相手がファルファンと内田のサイドを警戒しているのもあったのと、ファルファンの調子が良すぎて俺様モードが発動して上がってもあまり使われず、結局クロスを上げる場面は1度ぐらいしかなく、主に守備とビルドアップで貢献していた。
守備も最初に比べると大分うまくなってはいるのだが、相手のCKの場面などで内田が自陣に残っている場合など、せっかくアタックに行っても簡単にボールをさばかれてカウンターを食らったりする時があり、ファール覚悟でもっと体全体で当たりに行くことも必要なのではと思ってしまった。ま、それも使われているうちに慣れていってくれるだろうけどね。しかしほんと、マガトには感謝の一言だよなあ。

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