「ここが反撃のきっかけとなるか?」イタリア・セリエA第15節 チェゼーナ-ボローニャ(0-2)

同じ残留争いのライバルにホームで0封負けという結果からして、どうにも見る気が起こりそうにない試合ではあったのだが、他にあまり興味を引かれる録画が無かったので仕方なく見てみた(笑)。
確かに前半25分ぐらいまでは、中盤やDFから単純なロングボールを出して、ボグダニやジャッケリーニに偶然うまくボールが入ればチャンスらしきものが1回作れるという、いつもの単調で対策のしやすいサッカーで絶望的になったのだが、そこからは突然チェゼーナがボールをつなぎだし、珍しく中盤が前線を追い越すような動きを見せ始めたのだ。
しかし、現在セリエA得点王争いするディバイオが格の違いを見せ、31分にアッピアのイージーミスからカウンターを食らい、チェゼーナDFが競り負けて落とされたロングボールを拾ったディバイオが、落ち着いたステップでチェゼーナDFのタイミングをずらし、ゴール隅に決める技ありのシュートで先制点を決めてしまう。
1点をリードされたチェゼーナは、後半からアッピアとヒメネスを下げて、ブダンとボグダニの2トップにし、スケロットとジャッケリーニをSHにした4-4-2へとフォーメーションを変えたが、トップにボールを当てて中盤が拾うという狙いは変わらないものの、ターゲットが高さのある2人になったのでより効果が出やすくなり、チェゼーナは何度もチャンスを作れるようになるのだが、ジャッケリーニがイージーなシュートを外したり、ボグダニのフリーなヘディングのタイミングが合わなかったりで結局得点にはならず、最後はセットプレイから2点目を入れられて試合終了。
ここまでのチェゼーナは、ヒメネスやアッピアといったベテランをセンターに配してアクセントにする形を取ってきたが、彼らは明らかにトップフォームから程遠い状況である事を考えると、下手にベテランの味を加えて幅を持たせようとするより、この試合の後半のように、とにかくワンパターンでも勢いで押し切るようなスタイルのほうが、チェゼーナには合っているように思うのだがどうだろう。
この試合ではブダンとボグダニが本調子ではなくて点が取れなかったが、クリスマス休暇明けに調子を整えられれば、残留に向けて期待が持てる試合が出来るようになるのではないだろうか。