「せっかくの長谷部先発だったんだけど・・・」ドイツ・ブンデスリーガ第16節 カイザースラウテルン-ヴォルフスブルク(0-0)

ジョズエが体調不良という事で、この試合では長谷部が先発出場したんだけど、それが無ければ速攻で見るのをやめてしまっただろうと思うぐらいに、試合は低調な内容だった。
ここまで4戦連続で引き分け中、チーム得点も下位から4番目と全く波に乗れないヴォルフスブルクは、グラフィチの欠場で4-2-3-1というフォーメーションを取ったのだが、これが全く機能していなかった。
もともと、ヴォルフスブルクはリーグ優勝の時でも、チーム全体が連動するというよりは、グラフィチとジェコ、ミシモビッチの3人でチャンスを作って、2トップの異様な決定力で勝ってきたチームなのだが、2トップの決定力が以前ほどではなくなり、ミシモビッチからジエゴに代わって前線の守備力が落ちた事で、もともとそれほどコンパクトじゃなかったDFラインがさらに間延びし、前線に入るボールが減るという悪循環にはまり込んでしまっているのが、今期の低迷の理由だと思っている。
この試合でも、ジェコとジエゴがボールを触れないので度々中盤に下がってくるのだが、それが周りと全く連動しておらず、仕方なく長谷部が前に飛び出してみたりするのだが、タイミングが遅いので無理なジエゴのパスが相手に引っかかるだけになってしまい、たまにジアニが単独で打開を試みる以外に、ヴォルフスブルクは攻撃の糸口らしいものを見せる事が出来なかった。
カイザースラウテルンもカウンター中心の狙いはあったのだが、ヴォルフスブルクの4バックのサイドがほとんど攻撃参加しないので、終始前線が数的不利の状態で押さえられてしまう形が続き、後半になってようやくいくつかチャンスを作りはするものの、81分にはカイザースラウテルンの強烈なシュートがバーに当たり、それを頭で押し込んで決まったと思ったらオフサイド。試合はそのままスコアレスドローのままで終了した。
長谷部は運動量豊富にピッチのあちこちに顔を出しはしたが、チームが連動していないので結局は走り損という結果に終わってしまった感じ。まあ、90分間守備に穴を開けなかったことは評価できるけれど、先発復帰アピールになったかは微妙なところかも。それ以前に、監督を何とかしたほうがいいのは確かだけどね(苦笑)。