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「マンUはきっと長友には天国なんだろう」イタリア・セリエA第14節 バーリ-チェゼーナ(1-1)

いや~、昨晩が休肝日だったから良かったものの、もしこの試合を酒を飲んだ後に見ていたら、絶対に前半のうちに寝てしまっていただろうね(笑)。
と言うぐらい、前半のサッカーはまさにアンチフットボールと呼ぶべき代物で、セリエA最下位とブービーの試合という事でまずはどちらも相手に勝ち点3を与えることだけは避けたいのか、組み立てはほぼ前線へのロングボールのみで、それも中盤からのフォローはほとんど無くて前線は孤立し、ボールを受けたら大げさに倒れて見せてファールを誘い、セットプレイからあわよくば得点を、というようなリスクを極限まで排した内容で、シュート数の合計が4本、うち枠内シュート0という悲惨な45分間だった。
後半になるとバーリも前に出始め、チェゼーナも左ボランチだったスケロットを2列目に上げて前線へのフォローを増やしたことで、互いにようやくチャンスらしいものが作れるようになり、チェゼーナは62分にボグダニの代わりに入ったブダンのPA内でのキープから、ヒメネスにボールが渡ったところでドナーティに倒されPK。これをコルッチが思い切りよく蹴りこんでアウェイのチェゼーナが先制。
と思ったらすぐに、バーリはスローインから長友のサイドで数的優位を作り、出されたクロスにカプートが合わせてあっという間に同点にされてしまう。
そこからは、ホームのバーリに俄然勢いが出るものの、人数をかけて守るチェゼーナが相手のシュートミスやGKアントニオーリの奮闘で何とかしのぎ切り、最低限の勝ち点1を手にすることが出来た。
チェゼーナは負けなかったから良かったものの、前節で良かった点がすっかり影を潜めてしまい、ボグダニはマークで消されてジャッケリーニは相変わらずの視野狭窄、スケロットの空回りに全くビルドアップの出来ない後ろと、ブダンが復帰した以外に良いところがあった選手は皆無だった。つーか、チェゼーナも佐藤寿人を取るよりも、まずはパスセンスを持ったボランチとCBが先だろうに。
長友については、そもそも監督の指示でほとんど上がりを自重しており、失点の場面では他の選手と連携が取れないミスがあったが、それ以外は1対1の場面では相手をほぼ完封するなど、だいたい与えられた役割は遂行できていたように思う。ちょうどマンUなどプレミアへの移籍話が出ているが、おそらくプレミアに行ったらあまりのイタリア・プロビンチアサッカーとの違いに驚くのは確実だろうね(笑)。
どっちにしても、残留のためにチェゼーナが長友を冬のマーケットで手放すことは考えられないので、そこまではこれも修行と腹をくくって、とにかく1対1の守備やゾーンディフェンスの基礎をしっかり固めておいてもらうしか無いよね。

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