Jリーグへの最難関、地域決勝大会に挑む長野

そういや、来週はいよいよ地域決勝が始まるんですね。という事を、うちではおなじみのびりけんさんからのレポートが届いて思い出しました。

お久しぶりでございます。今年もこの季節がやってきてしまいました。
長野パルセイロは、エルザ時代から数えて四度目の挑戦となる地域リーグ決勝大会に臨むことになりましたが、正直あまり期待はしていません。
理由その1・ゆるすぎた北信越リーグ。松本と金沢のJFL昇格で今年はJSCとの一騎打ちでしたが、そのJSCも新潟国体の終了でその役目を終え、元Jがごっそりと抜け弱体化していました。地獄の北信越は昔のこと、ゆるゆるのリーグで無敗優勝したことでギリギリの戦いをほとんどしていません。
理由その2・主力組の衰え。コーチから昇格した薩川氏が監督になった今年、目立った補強は上記の理由でJSCを退団した宇野沢祐二くらいのものでした。反面昨年の主力はほとんど残り、コンビネーションに不安はありません。しかし長年チームを支えてきた要田、土橋が輝きを失いはじめ、さりとて彼らに取って代わるような若手の台頭もなく、総合力は確実に落ちています。まあ、主だったところは大方昇格してしまった地域リーグのレベルも軒並み落ちてはいるようですが。
理由その3・組み合わせが悪すぎる。一番遠いところに飛ばされるのは毎度のこととして、またも悪意丸出しのグループになってしまいました。バンディオンセ(アマ化)かりゆし(解散)と同グループだった一昨年を思い出すのは当然です。謎の多いさいたまSCとまっさきに当たり、ともに長野が最も苦手とするカウンター主体の福島、讃岐が待ち構える対戦順にもひしひしと悪意が感じられますね。しかもこの時期、荒れた芝をボールは走ってくれるのでしょうか。
理由その4・内部の火種。長野はリーグ優勝をほぼ決めた後で、強化部長として鈴木政一氏を招聘しました。しかし実際には総監督のごとき立場で、リーグ戦終了後は彼がチームを指揮しているように見受けられます。薩川監督が目指したのは昨年までのパスサッカーに運動量を加味したものでしたが、鈴木氏はジュビロでやっていたようなサッカーをそのまま持ち込み、攻守のバランスを第一に掲げています。選手は明らかに消化不良を起こし、決定力は低下しました。
その5・たとえ昇格できても…。天皇杯県予選を見終えた相方が「もうダービーじゃないね」と言ってくれました。チーム力、知名度、サポーター・スポンサーの数。かつてのライバルには桁違いの差がついたことは否定しがたい事実です。松本山雅がJに上がるのはそう遠い未来のことではないでしょう。長野市およびその近隣にはJ規格を満たすスタジアムはありません。町田や長崎を見ればそれはあまりに致命的な欠陥です。
高知で何が待ち受けているかはわかりませんが、妻子の冷たい視線を背に、高知に行ってきます。死に水を取って参ります。

魔の短期決戦である地域決勝は、まあ長野の方ならいまさら私が言及するほどでもないくらい骨身にしみているとは思いますが、前評判と結果が全く伴わない大会でもあります。
スタジアムの問題は確かに大きいでしょうし、おそらくもう合併という段階を松本は通り越してますので、長野にとっては厳しい話ではあるでしょうが・・・どちらにしても、地域リーグにいたままでは何も変わらないわけで、まずはJFLに上がる事に専念するしかありませんよね。
ご健闘を、お祈りしております。