「運だけで勝ちました」イタリア・セリエA第11節 チェゼーナ-ラツィオ(1-0)

アウェイでローマに引き分けてミランに勝った立ち上がりから、ロスタイムに3回失点しての連敗が続いてこれは降格確実かなと思ったら、今度は首位ラツィオに勝ってしまうとはいったいどんなチームなんだよと(笑)。
まあ、それには理由があって、ラツィオがローマダービーを週末に消化したために、マウリ、エルナネスといった今売り出し中の選手を両方休ませて、明らかにアウェイで守備的なサッカーに徹したというのが大きかったんだけどね。
そんなラツィオに対してチェゼーナは全くチャンスらしいチャンスが作り出せず、ボグダニは調子が落ちている上にがっちりマークされ、中盤にゲームメイカーがいないのでサイドチェンジや縦パスといったリズムを変える攻撃が出来ず、攻め手と言えばサイドで短くボールをつなぐか、アバウトなロングボールを出すぐらいしかチェゼーナには無かった。
長友はいつにも増して執拗にサイドを駆け上がっていたのだけれど、相手が長友のサイドアタックを警戒してサイドのケアを厚くしていたので、結局狭いスペースで味方と重なり合ってしまう場面が多くなり、そこでカットされたり長友を使わずに中へとつなごうとしてミスをしたりと、ラツィオにもう少し攻める意思があれば、長友の上がったスペースは完全に穴として使うことが出来ていただろう。
試合はそういう展開で互いに全く店の入る気配が無かったのだが、85分にパローロのロングシュートが突然決まり、後はチェゼーナがお決まりのロスタイムで危ういシーンは作るものの、何とか今回は点にならずに逃げ切った。
これで一応チェゼーナは勝ち点11の15位になったけれど、最下位とは勝ち点2しか離れていないし、こんなサッカーではまだまだ降格圏から抜け出せそうに無いのは確実だろう。