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「レッズ復活への道険し」J1第25節 大宮アルティージャ-浦和レッズ(1-2)

ここで何度も何度も書いている事でいい加減うっとうしいと思っている人が多いかもしれないが、やっぱり浦和はフィンケ監督がやろうとしているサッカーと選手のタイプが合っていないなあと、浦和の試合を見る度にため息が出てしまう。
フィンケ監督が志向するパスサッカーは、まさにガンバの選手たちにあるようなもので、これが浦和になると、坪井と山田のCBはフィードは期待できないし、DFラインのパス回しもギクシャクして相手の守備陣形に穴が作り出せず、細貝はファイターであってゲームメイカーではなく、原口・高崎・田中の2列目はアタッカーかドリブラーばかりである。
唯一、柏木だけがパサーとしての資質を持っており、レッズの中でも他全ての選手がツータッチ以上でボールを扱っているのに対し、彼は基本的にワンタッチでボールを動かす意識を持っているので、この試合でも1得点1アシストとレッズの全得点にからんだように、柏木の存在が今のレッズを助けていると言ってもいいだろう。
ただ、惜しむらくは柏木のミドルパスは伸びる回転の性質ではないのでスピードと精度に欠け、本来ならばボランチよりはトップ下で輝く選手だとは思うのだが、レッズに展開役を担えるボランチがいないのでどうしようもないところだろう。
この試合でも、前半はレッズが非常に高い位置からプレスをかけて大宮にパス出しを許さず、柏木が高い位置でボールを持てたためにレッズはチャンスを作り出せたが、後半から30分過ぎまではレッズのプレスの勢いが落ちて、2列目が低い位置に下げられてしまうととたんに何も出来なくなってしまった。
レッズだけじゃなくて大宮も疲れた35分過ぎからは、再び原口あたりがドリブルで魅せるシーンを作り出したが、苦しい時間帯をしのいで得点を重ねるしたたかさが無いと優勝争いには厳しく、その意味でもCBやボランチから精度の高いサイドチェンジやロングフィードが出せる選手が必要になって来るはずだ。
大宮は序盤にレッズのプレッシャーに対して簡単にラインを下げてしまい、セカンドボールを支配されて2失点してしまった事が全て。そこできっちり耐えていたら、運動量が続かないレッズに対して勝利を挙げることはそれほど難しくは無かったはず。戦力的にはJ1中位のレベルはあると思うので、残留に向けてはこの試合のようなつまらないミスをしない事に尽きるだろう。

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