「まさにスミ一」J1第24節 横浜Fマリノス-ベガルタ仙台(0-1)

本来、こんなにポゼッションに差が出るようなカードでは無いと思うんだけど、蓋を開けてみたら8:2ぐらいはあるんじゃないかと言うぐらい、横浜がひたすらボールを回していた格好になってしまった。
しかし、その主な原因は仙台の守備よりも横浜の攻めに起因しているように思った。
仙台は、PAの外側に2ラインのゾーンを引いて横浜の攻めをリトリートして待ち受ける形で守っていたのだが、とにかく横浜が小さく細かくパスを回すのでラインを上げるタイミングを失い、かと言ってボールホルダーに激しくアタックをするわけでもないので、そのまま自然とズルズル下がってしまうだけになっていた。
横浜もそれだけボールはキープするのだが、中村がサイドチェンジする時以外にボールが早く大きく動く事がないので、ミドルを打とうにも相手の陣形が前に揃っているし、クロスを上げても高さが無いので単純に跳ね返される始末で、遅攻を打ち破る役割が期待されているはずの中村も、結局は前に味方とスペースが無ければ縦にパスは出さない選手なので、ひたすら遅攻を繰り返す堂々巡りになってしまっていた。
そんな状況で、最初のほんのワンチャンスに赤嶺が得点を決めてしまった事で仙台がより慎重になり、後半は横浜も少しは縦に早い攻撃を意識するようにはなったのだが、やはり守りを固める相手には、大きく早い展開が連続して2本続くか、選手の個人能力で1対1を突破し、相手の守備を引き付ける事でフリーな選手を作らない事にはなかなか得点は出来ないわけで、後半20分から4-1-4-1にして中盤を厚くして来た仙台の前に最後まで得点できず、横浜がホームで痛い敗戦を喫してしまった。
仙台は残留に向けて大きな勝ち点3をゲット出来たが、逆に横浜はこれで3位ガンバに勝ち点5差と、ACLを狙うにはかなり厳しい立場になりつつある。27節の鹿島戦まで、磐田と神戸の下位相手にきっちり勝利しないといけないところだろう。