「必殺のカウンター」イタリア・セリエA第3節 チェゼーナ-レッチェ(1-0)

昨晩の深夜にカターニャ戦があって残念ながら0-2で負けてしまったようだけど、その前に宿題のレッチェ戦をレポート。
レッチェのFWとしてチェバントンが出てると聞いて、中田や中村時代に一世を風靡した選手がまだレッチェにいるのかと一瞬びっくりしたけど、実は6シーズンぶりの復帰だったんだね。
共に今年セリエBからの昇格同士、しかも両者共に成績が好調の試合とあって、序盤からスピードのある攻撃でチャンスを作る展開で始まったが、チェゼーナのほうが相手の高い位置からのプレスの前にミスが多くなり、長友も横パスやバックパスが多くてビルドアップの起点になれず。
長友は守備でも前半はあまり良い所が無く、早く相手のマークにつきすぎて、逆にその動きで出来たスペースに入り込まれる事が多く、38分には芝に足を取られて一瞬相手の抜け出しへの対応が遅れ、腕で引き倒してファールを犯してしまい、しかし何故か審判はコルッチにイエローを出してしまってコルッチが退場してしまう大ピンチ。
ところが、これでチェゼーナは戦い方が吹っ切れたのか、後半からはしっかりと守備を固めてカウンター狙いに切り替え、後半10分には一発のパスに抜け出したボグダニが、ファーサイドにコントロールしたシュートを決めてチェゼーナが絵に描いたような得点で先制点を奪ってしまい、そのまま逃げ切って暫定の首位に立つ勝利を決めた。
前半はちぐはぐなプレイが多かった長友も、後半は主にゾーンを見るような守備に切り替えてサイドでの安易な侵入を防ぎ、攻撃となるといち早く攻め上がってカウンターの歯車となり、前半とは見違えるような働き振りだった。
あと、興味深かったのが88分にラウロを左SBに投入して長友を左ウイングへと上げた起用法で、確かに長友とジャッケリーニでは攻撃の精度がまるで違うが、長友は90分近くになっても走り回ってプレスをかけられるので、逃げ切りたい時には非常に有効な、いかにもイタリアらしい手段だなと感心してしまった。
言うまでも無く日本代表もイタリア人のザックなので、これからの試合では長友を終盤前線プレス要員として前線に上げる機会が多く見られるのではないかと思う。