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「モウリーニョが凄いのかオランダが弱いのか」欧州CLグループG レアル・マドリード-アヤックス(2-0)

見た目、ファーガソンやリッピのように凄いカリスマがあるように見えないのに、数あるスター選手をあっという間にチームの歯車にしてしまうモウリーニョの力というものは、いったいあのちっこい体のどこにあるんだろうね?
レアルが見せたサッカーは、まさにモウリーニョスタイルと言うべきもので、全員が統率してコンパクトに守り、攻撃に転じると選手がバランスを取りながらワイドに展開、そして必ず逆サイドが高い位置に上がってサイドチェンジからロナウドらが個人技で仕掛け、そして中にはエジルやディマリアといった2列目が忠実にPAまで入り込んでシュートにからむという、現代サッカーのセオリーの塊、お手本のような内容だった。
エジルやケディラ、イグアインがよく走ってチームプレイに徹するのは当然だけれども、あのクリスティアーノ・ロナウドさえ普通のサイドの選手のように、守備をこなしてサイドに張って、エゴを見せずにチャンスメイクに徹していたのには驚かされる。あのファーガソンでさえほとんど自由を与えていた選手を、どうやってあのように手なずけているのか本当に不思議と言うしかない。
しかしモウリーニョ・レアルが強かったとは言え、何も抵抗できずにやられっぱなしだったアヤックスも情けなかった。この試合のシュート数は実に35:8という大差で、レアルの枠内シュートは実に15本と、ほとんどオランダ代表GKステケレンブルフに対してシュート練習をしているような状態で、レアルに決定力がもう少しあれば5点は入ってておかしくないぐらいの一方的な内容で、日本でさえこのアヤックスよりはマシな試合をやるだろうと思えてしまうような酷さだった。
7年前のCL準々決勝では、当時全盛期だったミランに対してアウェイでオランダ流ポゼッションサッカーを展開し、ミランをあと1歩まで追い詰めた事があっただけに、今のアヤックスと言うか、オランダサッカーのレベルの低下を痛感し、感傷的な気分に浸ってしまったね。是非、ホームでは復活した姿を見せて見返して欲しいところである。

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