「チームと自身を救った初ゴール」ドイツ・ブンデスリーガ第4節 ボルシア・ドルトムント-ヴォルフスブルク

いや、つくづく香川は強い星の下に生まれてきた選手だなあ・・・
この試合での香川は、試合開始からヴォルフスブルクの現役セレソン、ジョズエのすっぽんマークにあって存在を消され、代表戦での疲れもあるのか、後半開始直後以外はあまりスペースへと飛び出すことをせず、まるで調子が悪いときの誰かさんのように、密集したバイタルエリアの中でちょこちょこ動いては足元にクレクレ状態に終始してしまっていた。
何分だったか、珍しく香川の前に一瞬スペースが出来たときに、味方がパスを出してくれた場面があったのだが、香川は集中力を切らしていて味方の意図とボールに気づかず、パスに反応できずにそのまま流れてしまったのを見て、ああ今日はダメだなと思ったのだが・・・
そこを救ってくれたのが香川以外の選手だった。終始、出足やプレスのスピード、攻守の切り替えでヴォルフスブルクを圧倒し、ジエゴやジェコといったスター選手を孤立させて全く仕事をさせず、それでも引きこもって何とか耐えていたヴォルフスブルクに対して、後半5分にサヒンが見事なロングシュートを決めて先制点を決めてくれた。
これで攻めないといけなくなったヴォルフスブルクは、長谷部を投入すると同時にジョズエが香川のマークから外れ、これでようやく香川がフリーになれるようになる。
そして後半22分に、フリーでボールを持って前進してきたグロスクロイツが、自分でもシュートを打てたのにDFライン際にいた香川にパス、香川はトラップですぐさま前にボールを置くと、冷静にGKの動きを見て右足で流し込み、試合を決める2点目をゲットして見せた。
もしこの得点が無ければ、チーム最低点でもおかしくない出来だった事を考えれば、香川にとってもチームにとっても大きなゴールだったのは間違いない。が、これからさらに香川が厳しくマークされることになるのも確実なので、しっかりこの試合を反省して疲れを取り、もっと大きく素早い動きでトップ下としての仕事が出来るように頑張って欲しいね。
長谷部は後半8分からの出場。チームが劣勢の中で1対1の守備などで頑張る場面は見せたが、怪我明けで試合勘が戻らないのか、何でもないパスをトラップミスで流してしまう時もあり、まだまだという感じ。この調子ではマクラーレン監督の首も怪しいところだが、引き続きアピールして先発復帰を目指してもらいたい。