「佐藤寿人ショーの後には・・・」ナビスコカップ 準々決勝第2レグ ガンバ大阪-サンフレッチェ広島(1-2)

遠藤と橋本、明神を欠くガンバは、ボランチに山口と武井が入る苦しい布陣。広島も当然槙野がベンチスタートで、丸山とミキッチが入った形でスタート。
試合の序盤は両チームが積極的に出て打ち合いの様相を見せたものの、15分に西川のロングボールに鋭く反応した佐藤寿に対し、対応が遅れた加地が手でつかんで佐藤を引き倒してしまい、厳しい判定だったが一発レッドで退場に。
ここから広島は、服部を高い位置に張らせて基点を作りつつ二川を低い位置に押し込む戦略でガンバを完全に沈黙させてポゼッションで圧倒的な優位に立つ。そして25分に、ミキッチのクロスからの折り返しを佐藤らしい反応で、GK藤ヶ谷よりも先にボールを触って先制点となるゴールを決める。
トータルでイーブンにされたガンバは、8人でゾーンを固めて広島の猛攻をしのごうとするが、ラインが上げられないのでゾーンの間にスコスコとパスを通されてピンチを連発、攻撃でもカウンター中心に活路を探るものの、平井と宇佐美が厳しくマークされて起点を作れず、アップアップの状態に。
そしてとうとう後半10分、佐藤寿の細かい動き出しと縦のパス交換にガンバの守備陣形が乱され、出来たギャップで佐藤がブラインドになるように後ろに返したパスを森崎浩がダイレクトで決め、広島がアウェイゴールでリードする。
2点が必要なガンバは、チョジェジンと佐々木を入れて、右サイドを中心としたパワープレイを仕掛け、36分にはGKからのボールを追ったチョジェジンとDFが交錯した隙に、ドドが拾ってシュートを決め、ガンバが1点を返すものの反撃もそこまで。広島がベスト4へと進出した。
まあ、ガンバは中盤根こそぎ不在で退場者を出したらどうしようも無いよね。W杯組の磨耗を考えると、リーグに集中できるのはかえって良いのかも。勝った広島も、この日1人でガンバをパニックに陥れた佐藤が肩の人体損傷で離脱が確実と、勝利の代償は大きかった。次は復調気配にある清水が相手だが、広島にとって厳しい戦いになる事は間違い無さそうだ。