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「To be continued.」キリンチャレンジカップ 日本-パラグアイ(1-0)

岡田、トルシエ、ジーコ、オシム、そしてまた岡田と、日本代表監督はご破算の歴史というか、前回の反省や総括、継続というものは全く考慮されず、約1名の人間によるその場の思いつきで決められて来たわけだが、まだザックが指揮しているわけではないにしても、一応は「継続」と言う言葉が感じられる内容だった。
もちろん、それはW杯で日本が結果を出したという部分も大きいはずで、それまでの親善試合であれば、対戦国は若手主体だったり物見遊山半分だったりで、その国の実力の半分も出してくれない場合がほとんどであったが、今回のパラグアイはほぼベストメンバーで、かつ火曜日に日本入りする周到さを見せていたのは、やはりベスト16で戦った相手と言うリスペクトがあったからだと思う。ただ日本の得点場面で、中村を完全にフリーにしてスルーパスを出させてしまったのは本番ではあり得ないシーンだろうけどね(笑)。
日本の選手にも、W杯で実績を残したという自信が漲っており、欧州で良いスタートを切った香川、長友が切れのある動きを見せ、新参の細貝や栗原も他の選手に引っ張られるかのように物怖じしないプレイを見せていた。ただ、本田と中村は期待されていた水準が高い分だけ、やや物足りない出来だった。
それでも、前半30分過ぎに見せたような、本田の絶妙なトラップからすぐに右の森本へパス、それを森本がトリッキーなパスで飛び出してきた香川にボールを渡したカウンターの場面は、それまでの日本にはなかなか見られなかった展開で、見ていてワクワクさせてくれるものがあった。
守備面では、W杯仕様の4-1-4-1ではなく、4-2-3-1という形で臨んだが、前の4人と守備陣の間に距離が生まれ、バイタルエリアが開いてパラグアイにボールを支配される事が多かった。キープ力を持つ相手に対して、前に出る守備でボールを奪う事も日本に残されている課題なので、それをザック新監督が個人と組織の両面でどう解決するのかを見てみたいところである。
次のグアテマラ戦では、遠藤と今野、栗原が怪我で、松井も移籍先の都合でいなくなってさらに若手に出番が回ってくるだろう。この良いスタートを是非つなげていって欲しいところである。

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