「ジャゴエフとの関係は?」ロシア・プレミアリーグ CSKAモスクワ-アンジ(4-0)

最初に試合結果がマスコミから出たときは、本田が嫌いなボランチで先発し、前半のみで交代との話だっただけに、またもや起用法での不満がプレイに表れた交代だったのかと心配だったが、交代は怪我によるもので、今朝の報道でもあるようにプレイ自体はポジティブなものだったのでほっとした。
CSKAのフォーメーションは明確にラヴとドゥンビアが並んだ4-4-2で、ドゥンビアがトップ下気味だった前節に比べるとラヴとのコンビネーションが高まり、そこに右サイドに入ったオリセーのスピードが加わり、攻撃陣の破壊力が一気にアップした。つーか、ネチド・ジャゴエフ・クラシッチ・ゴンサレスの前半戦攻撃陣が全部入れ替わってしまってるんだけど(笑)。
その中で本田は、守備的なシェンベラスとボランチの仕事分担が出来ていて、シンプルかつ縦に速いパス配給でCSKAの攻撃陣を操り、以前はジャゴエフが塞いでいたトップ下のスペースに時折上がって崩しに加わったりミドルを放ったりと、常に後ろのスペースを気にしながらだった今までのボランチとは違う、のびのびしたプレイが出来ていたように思う。
相手のマークがザルだったとは言え、前線での流動性やポゼッションが上がった事もあって、CSKAの布陣もコンパクトさがキープできており、本田が巨大なスペースで右往左往する事も無く、本田自身も攻撃から守備への切り替えが素早くて、これなら本田もチームに不満を持つ事は少なくなるのではないかと思えた。
そうなると問題はチームのスターであるジャゴエフをどう使うかと言う部分で、この試合では怪我で交代した本田のポジションにそのまま入る事になったが、本田とは対照的に、短いパス交換とポジションチェンジを好むような、どっちが日本人なんだというプレイスタイルで、ポゼッションはするんだけど遅攻になりがちで、今のCSKAには本田のプレイのほうが明らかに適しているように思えた。
ただ、左MFのトシッチも、この試合ではオリセーの躍動感に隠れてしまったが思い切りの良いプレイで1得点をマークするなど、現時点では前線の4枚が完全に機能しているだけに、チームがジャゴエフの起用を優先してしまうと、またもや本田にとっては鬱憤が溜まる事になってしまうかもしれない。