「代表で森本のウイングと言う選択肢」イタリア・セリエA第34節 カターニャ-シエナ(2-2)

森本が久々に左ウイングで先発したという事で見てみたカターニャの試合だったが、なかなかちゃんとしたプレイをしていてちょっと驚いてしまった。
今までに森本がカターニャでウイングの位置で先発した事はあったが、せいぜいトップに近い位置でコースを切るチェイシングをするだけで、実質的に守備をほとんどしない純FWのようなポジショニングを取る事が多かったのだが、この試合ではサイドでのタックルはもちろん、シエナに攻め込まれると自陣まで戻り、SBが攻め上がった時には裏をカバーするなど、どっかの代表よりもしっかりとサイドの守備を行っていた。
攻撃面では、序盤はサイドの狭いエリアと視界に、どう味方にボールをつないでいいか戸惑いがあり、消極的なバックパスを選択する事が多かったが、徐々に相手との1対1で体を入れ替えるなどして精神的に優位に立ち始めると、積極的に縦の突破を仕掛けてPKにつながるペナルティエリアへの突進を見せたりと、新境地を開拓するプレイぶりだった。まあ、それでも誰かさんはこのポジションで森本は使わないんだろうけどね(苦笑)。
さすがに後半も30分を過ぎると疲れが出始め、交代した時には見るからにフラフラだったが、この試合での出来をコンスタントに続けられるなら、私が監督なら先発で使い続けると思う。特に1トップのマキシ・ロペスはアルゼンチン代表に推す声があるのも頷ける好調ぶりで、運動量・ポストプレイの安定感・ターンの判断と俊敏性・決定力が高いレベルで安定しているだけに、今後も得点はもちろん、守備での貢献をアピールしていかなければならないだろう。
カターニャ自体は、せっかく3-1になれるPKを森本がゲットしたのにマキシ・ロペスが外してしまい、それでチーム全体がガックリ来て逆転まで許してしまいそうな様子だっただけに、勝ち点40に乗れてまずまず良かったというところか。これで降格圏のアタランタまで残り4試合で勝ち点6差と、あと1勝出来ればほぼ残留決定というところまでこぎつけた。残り試合は少ないけど、W杯のためにも森本にはチームに貢献する働きをして欲しいね。