「J2の洗礼」J2第4節 ジェフ千葉-ザスパ草津(2-1)

J1のメンバーを大部分残し、J1昇格争い筆頭間違い無しの千葉が、勝ったとは言えここまで5分の星で苦しんでいたのを象徴するかのような内容だった。
ボールポゼッションは徹頭徹尾で千葉が掌握し、面白いようにパスを回すんだけど、最後の部分で人数をかけて守る草津の守備を崩す事が出来ず、シュートは可能性の低いミドルばかりで、ひたすら攻めあぐねていたら後半18分にセットプレイから戸田に決められと、J1降格組が陥る典型的なパターンになってしまっていた。
さすがに、選手層では草津をはるかに凌駕するジェフだけに、終盤に巻や青木といった攻撃的な選手を投入して、なりふり構わぬパワープレイから青木が決め、ロスタイムはアレックスのFKで逆転勝ちを収める事は出来たが、それらはほとんどが個の部分で取った点であり、千葉の目指しているパスサッカーでの結果ではなかった事は皮肉である。
以前のように年間4回戦で無くなったとは言え、やはりJ2のサッカーはまず守備を固めて相手の良さを消すパターンが主体なので、相当破壊力を持った選手が前線に揃っていないと勝ち点の取りこぼしが増えてしまう。そして昨年に比べて試合数が大幅に少なくなったので、取りこぼしが最終成績に大きく響いてしまう。そういった現実の部分と、チーム作りをどうすり合わせていくのか、千葉にとっては難しい舵取りが求められるところである。
逆に草津のほうは、ゲームプランも展開もバッチリ上手くはまった形にはなったのだが、この試合でも完全な決定機で決められなかったように、こういう固いサッカーで行くならそれなりの決定力が無いと相当厳しい。サポーターも何かにストレスをぶつけたくなる気持ちはあるのだろうが、ゴールをあまり喜ばなかった戸田に対して文句を言うのはさすがに筋違いだよなあ。