「中村封じのお手本」J1第4節 ヴィッセル神戸-横浜Fマリノス(1-1)

絶好調の横浜相手に、神戸だとどうかなと思ったのだが、やはりそこは三浦監督らしく、横浜の良さを徹底的に潰した采配を見せてくれた。
攻撃のキーマンである中村は、スペースが無いところに自分から飛び込む事がほとんど無く、プレスをかけるとボランチの位置にまで下がってくる癖があり、そうなるとどうしてもそこからの大きな展開に偏ってしまって攻撃のスピードが遅くなってしまい、さらに相手側にとっては守りやすくなるという悪循環になるんだけど、まさに横浜はその注文どおりのサッカーになってしまった。
横浜が守備から攻撃へと切り替わった時に神戸陣内にスペースが無いと、中村は計ったように攻め上がるのをやめてボランチの位置で足を止めるのだから、体に反発磁石でもついてるのかと思ってしまう(笑)。
神戸は前半32分に、GKからのフィードに対する北本のポジショニングのミスから渡邉にボールをさらわれて失点すると、後半15分ごろにはパクや大久保が決定的な場面を外すもったいないサッカーで、これは今の横浜には運も味方についているなと思ったら、後半ロスタイムにゴール前でのFKをポポが決める劇的な幕切れに持ち込んだが、こうやると中村も怖くないというお手本を見せたことは、横浜にとっても二重に痛かったのではないだろうか。
そして批判の的になっている審判の笛だが、ファールを取りすぎ、カードの出しすぎというよりも、同じようなタックルでもファールに取ったり流したりで、笛の基準が相当あいまいだと感じた。確かに日本人選手は手の使い方が下手で、手じゃなくて腕力で押さえ込む外人選手に比べると思わず普通に手でつかんでしまう場面が多いのだが、そういったホールディングと普通の反則の判定基準がごっちゃになっているような気がする。
ACLでもひじでの突っ張りあいに対しては審判の判定が甘かったし、審判でも何でも、体制側には現状の世界の動向をきっちりと観察してから判断してもらいたいものだ。