「盛大なマッチポンプ」ACL2010グループG アームド・フォーシズ-ガンバ大阪(2-4)

河南相手に引き分けを演じた通り、アームド・フォーシズはCBに高さがあって放り込みに強く、東南アジアらしく足技とスタミナに優れていて、ワンバウンド目が大きく弾んでブレーキがかかる人工芝のピッチと相まって、試合が始まるとこれはかなりの難敵だなと感じた。
しかし、ガンバは最初のチャンスで狭いコースから平井がファーへ流し込んで先制し、これはラッキーな展開になるかなと思ったら、32分にカウンターからあっさり同点に。さらに後半開始直後には、二川の抜け出しからのクロスをチョジェジンがGKと交錯して折り返したボールをまたも平井が押し込んで2点目をゲットし、その後はガンバが完全にボールを支配するも決定的なチャンスをGKの反応にことごとく防がれる嫌な展開。
そうなると当然運は相手に傾くもので、後半17分にガンバは藤ヶ谷がハイボールに飛び出して触れず、サンドバーグにヘディングを決められるつまらないミスでまたも同点に。
そこから30度の暑さからか徐々にガンバの動きが悪くなり、これはまずい流れだなと思い始めたところで、ゴール前のこぼれ球を中澤がGKの手に当てながらも押し込む起死回生のゴールでようやく息を吹き返し、29分の元アルビレックス新潟シンガポールの秋吉が2枚目のイエローで退場し、これでようやく勝負あり。
ガンバは、遠藤不在でも明神を中心にそこそこスムーズなパスワークを作ることが出来、若手期待の平井がハットトリックという明るい面はあったものの、この試合ではチョジェジンがポストプレイで完敗し、ゼ・カルロスも個人技はいいけど周りを使う意識はあまり高くない様子で、ルーカスが怪我でさらに層が薄くなった前線の不安は解消されず、守備も河南や水原から点が取れなかった相手に2失点と、安定しないチーム状態は相変わらずである。
残りの河南対水原は0-2で水原が勝ったので、1位抜けのためにはホームでのアームド・フォーシズ戦と水原戦の連勝が必要な状況になった。まずは次の試合できっちり勝って、残り2試合を万全で迎えて欲しいところである。