「痛すぎる4得点」ACL2010グループE 川崎フロンターレ-メルボルン・ヴィクトリー(4-0)

今シーズンの川崎はお世辞にも良いチーム状態じゃないから危ないだろうなと思っていたら、実は下には下がいたのでビックリした(笑)。
川崎同様に怪我人がたくさんいるそうだが、昨シーズンのAリーグ王者が冗談にしか聞こえないぐらいにメルボルンの守備はザルを通り越していて、3バックが厳しくマークに付くわけでもなく、バイタルエリアは誰も埋めずにスカスカ状態、左サイドはレナチーニョのフェイント一発で毎回突破される始末で、攻撃は2トップへのロングボールのみで全く脅威は感じられず、前半の22分には早くも川崎が3点目を取ってしまい、これはいったい全部で何点入るんだろうかと思わされたぐらいだった。
しかし、そこから川崎の攻撃も段々雑になり、メルボルンもラフプレイが増え始め、やたらとファールを取る割にはイエローカードの基準がバラバラな主審のジャッジもあって、試合は度々中断。そして留めは前半終了間際に、ファールを受けて倒れこんだチョン・テセを相手選手が腕を取って立たせようとした所を足払い一本。当然、一発レッドで退場する羽目になってしまう。
後半はメルボルンもようやく前に出てきてパスをつなぎ始めるが、3点をリードした川崎は後ろの7人でブロックを作り、ラインコントロールでメルボルンのFWを封じ込めてそうそうチャンスを作らせない。
それでも20分過ぎには、いつものように川崎の運動量が落ちてラインを上げられなくなり、前線に4人を張り付かせているメルボルンに2回ほど決定的な場面を作られはしたが、今回の川崎には運があっていずれも得点にはならず、後半もロスタイムに突入したところでレナチーニョの突破からのクロスを谷口が押し込んで4-0で終了。
川崎は勝利と言うノルマをクリアしたとは言え、テセの報復行為は+2試合の欠場追加になる可能性が高く、残り2勝1分が欲しいグループリーグを彼抜きで戦う事を考えないといけなくなったのは非常に痛い。城南が北京に勝ちはしたが、北京がメルボルン相手に星を落とすとは考えにくく、川崎はホームで北京相手に1-3で負けているので、グループリーグ突破のためには3連勝しなければならないという、大変厳しい状況には変わりない。試合終了間際に交代で出場した楠神がキレのある動きを見せていたが、そういった新星の活躍に期待するしか無さそうだ。