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「東アジア選手権の再現」ACLグループH サンフレッチェ広島-山東魯能(0-1)

直接的な敗因としては、怪我人が続出している上に新戦力がまだフィットしておらず、自慢のパスワークに冴えが見られなくて守りを固める相手を崩しきれなかったというところだろうが、例えそれが復活したとしても、今後の苦戦は免れそうに無いなと思ってしまった。
広島のサッカーは、悪い言い方をすれば岡田ジャパンの進化系みたいなものであり、チビッ子の前線が上下に激しく動いてスペースを作るところと、セカンドボールを拾ったDFが積極的に攻撃参加(代表の場合は単なる闘莉王の自由意志だけど(笑))するところが似ているんだけど、この試合の山東のようにハーフラインを超えてもプレスせずに徹底してドン引きするような戦い方はJではまず見ることが無く、いつもの有機性が完全に失われてしまっていた。
それでもDFラインから大きなサイドチェンジが出るところは代表よりマシな部分で、この試合でもかろうじてサイドチェンジからの切れ込みによって広島がチャンスを作りはしていたが、やはり相手がしっかり人数をかけて守備体勢が崩れていないところにクロスをいくら上げても、高さの無い前線でそうそう得点が決まるはずは無く、真ん中はガッチリ固められてシュートも打てずで、逆に90分間を通じて全く怖さが無かった山東がセットプレイから得点してそのまま逃げられるという、まさにいつもの岡田ジャパンパターンで敗戦を喫してしまった。
同じパスワークのサッカーでも、緩急を付けられるガンバとは違って一本調子な部分があるので、東アジアでの日本を見ていたであろう中国の選手にとっては守りやすかったのかもしれない(笑)。
このグループには、前回王者の浦項がいるが、その浦項は初戦でアウェイとは言えアデレードに0-1で敗れてしまっており、その意味でもこのホームでの敗戦は非常に厳しい結果だったと言える。
とは言え、下を向くにはまだ早い。グループリーグ突破のためには、とにかく次の浦項アウェイで勝ち点を落とさない事である。平日にも関わらず、この日12000人も集まったサポーターの期待に何とか応えてほしいところだ。

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