「スーパードリブラー×2」ドイツ・ブンデスリーガ第21節 ヴォルフスブルク-バイエルン(1-3)

バルサやオランダ監督時代にはいろいろと軋轢を起こした事で有名なファン・ハールだけど、この人もある意味トルシエと似たタイプで、ちゃんと機能するチームを作り上げると本当に強いね。
この試合でのバイエルンも、FWも含めて非常に高い位置からガンガンとプレスをかけ、サイドは常に高い位置取りをする2バック状態で守り、マイボールになったら中盤からでもどんどん人が前線に飛び出してパスを通していく。試合開始直後の先制点も、ヴォルフスブルクのマークの人数が足りてなかったところで簡単にDFの間から抜け出された失点だった。
その後はヴォルフスブルクも珍しく盛り返し、中盤でプレスをかけてSBが高い位置取りをするバイエルンの裏のスペースにジェコやグラフィチが飛び出していくつかチャンスを作るが、グラフィチが絶好の1対1を外してしまって同点にならず、ミシモビッチもファン・ボメル率いるバイエルンの中盤の厳しいマークに合い、チャンスがあっても単発に終わって勢いが持続しない。
そして26分に毎度おなじみのセットプレイからのマークミスによる失点で2点目を追加されると、そのままヴォルフスブルクの勢いが落ちていってしまった。つーか、ロッベンとリベリがピッチに2人いるって反則だろ・・・ヴォルフスブルク程度でどうやって止めるんだよ(笑)。
グラフィチは試合終了間際にDFの足に当たったボールをごっつぁんで決めはしたものの、昨シーズンの異様な決定力は完全に影を潜め、おまけにPKすら外してしまう出来で、絶不調の彼に頼らざるを得ないほどヴォルフスブルクの前線の層が薄い事が、現在の低迷の一因である事は確かだろう。
ミシモビッチも今シーズンは研究されてか相手のマークで消える事が多く、ただでさえ現代サッカーの割には守備をしない選手が3人もいてたのではそうそう守りきれるはずはない。グラフィチの覚醒を待たなければならないのなら、せめて4-4-2とかにすればいいと思うのだが暫定監督はどうにも動きそうな気配がないしね・・・
長谷部は後半16分で交代。まあヴォルフスブルクの中盤がスカスカのところで良く頑張っていたとは思うが、悲しき日本人の性で攻撃参加しても後ろ髪を引かれている感じで思い切りとしてはいまいち。後半のリーターみたいに守備なんか知ったこっちゃね~という場面があってもいいんじゃないかと思うんだけどねえ。