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「ビックリのエヴァンス」自転車世界選手権2009 男子エリートロード

いやしかし、まさかエヴァンスが勝つとはね・・・
それにしても、テレビをつけたらいきなり新城が逃げ集団の中に入っているのが中継されていてビックリ。今年のコースは近年屈指の難コースだったせいもあって、新城自身は残り3週でリタイアしてしまったようだが、ツールでの活躍に続いてのこの快走は、プロ選手として素晴らしいアピールになった事だろう。そして別府選手のほうは5分遅れでの完走に終わったが、ワンデイレースの精鋭が周到に準備してくるこの大会での完走は自信を持って良い結果だと思う。
今年のコース設定から優勝候補に挙げられていたスペイン勢とイタリア勢は、スペインのホアキン・ロドリゲスが3位に入った以外は皆討ち死にの体たらく。
スペインの場合は、エースのバルベルデがヴェルタを取ってしまったために、コンディションとモチベーションの両面でベストではないという仕方ない面はあったんだろうが、エースのクネゴがヴェルタを途中で切り上げてまで臨んだ割には大した結果を出せなかったのは情けない。
途中の大きな逃げ集団で4人を送り込んだが、そこでリードを広げずに中途半端にクネゴを待ってしまい、集団になってからアシストを使って分断作戦に出たがこれも失敗、最後にカンチェラーラが鬼のアタックに出た時にはアシストが誰もついていけず、エヴァンスの逃げにクネゴも反応できなかった。
ここ最近のツールでは毎年優勝候補に推されながらも勝てず、今年のヴェルタでは総合争いで優位なポジションに立っていたのに勝負どころでパンクを食らうなど、不運・無冠の代名詞だったエヴァンスが、なんとフィニョンやインデュラインといったかつての名選手でさえ取っていないロード世界チャンピオンになってしまったのだから、起死回生・一発逆転の大殊勲と言うしかない。
とは言え、ドーフィネやヴェルタでの力強い走りを考えれば、今年のエヴァンスに何かのタイトルを取るべき実力があったのも事実。この勢いで、来年は是非ともツールでコンタドールを脅かす存在になって欲しいね。

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