「バルベルデ覚醒?」ヴェルタ・エスパーニャここまで

昨日は仕事で夜遅く帰ってきたのでサッカーは見られず。なので、ここまで登りゴールとダイジェスト中心に見てきている自転車のヴェルタ・エスパーニャについてここまで軽くまとめ。
とは言え、ステージを6つ残してはいるものの、山岳頂上ゴールステージも全て終わり、既に勝負は第20ステージの個人TTだけという状態になってしまっている。
で、総合上位争いは、バルベルデがトップで30秒差でオランダのヘーシンク、2分差までにサンチェス、バッソ、エヴァンス、モスケーラ、あとは6分離れているので優勝の可能性があるのは事実上この6人のみ。
ここまで見ていてとにかく印象に残ったのは、今までは途中で変に力を使ったり無駄な動きでグランツールを逃し続けていたバルベルデが非常に堅実でクレバーな働きをしている事。特に14ステージでは、最後の登りでいったん総合争いのライバルから遅れながらも、自分のペースを守って確実に追いつき、最後はエヴァンスやバッソを引き離してゴールしたのには本当に驚かされた。
バルベルデはドーピングスキャンダルでヴェルタに勝っても優勝が剥奪されるのでは、という憶測が流れる中、これだけ安定した力を出しているのは驚異的で、全く別人が走っているとしか思えない落ち着き振りである。これがフロックでなければ、一気に来年以降のグランツール優勝候補に名を連ねる事だろう。
その次の驚きはヘーシンクとモスケラの山での強さ。特にモスケラは山岳では全ての選手より力が上回っている事を見せつけ、今年のヴェルタを確実に盛り上げてくれている。逆にいつもながらなのは、クネゴのジェットコースターとバッソのジリ足で、もはや彼らを総合争いの本命に挙げる事がネタになりつつあるのが悲しいところ(笑)。
エヴァンスは、とうとうグランツールの優勝か!と思えるぐらいに山でもTTでも強かったのに、何と13ステージの登りでパンクしてしまい、バルベルデから2分近い差とかなり厳しい状況に転落してしまった。つーか、もうエヴァンスの不運は持って生まれた運命、芸風だと思うしかないよね(苦笑)。
優勝の本命はバルベルデで動かないところだけど、第7ステージの個人TTでバルベルデが13位とサンチェスやエヴァンスに比べて遅れているのがやや心配な点か。普通に走れば大丈夫だとは思うが、落車などのアクシデントがあれば2分差ぐらいはひっくり返される可能性があるので、運に見放されない事を祈るばかりだろう。