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「迫る世代交代」J1第25節 浦和-山形(4-1)

それまでの7連敗を吹き飛ばすような浦和の4点大勝となった試合だったが、それでも浦和の内容的にはかなり危うい部分が多かったと言わざるを得ないだろう。
浦和の攻撃に勢いを感じたのは、前半では最初の10分だけで、その時間帯のうちにエスクデロがゴール前で半分ヤケクソ気味の反転シュートを決めたから良かったものの、前半のその後については、攻守ともに皆がピタッと足を止めてしまう瞬間が頻発し、そういう時に足元へのボールを山形に奪われ、山形のスピードに乗った攻撃に守備が戻れず、マークでもゾーンでもない中途半端なDFラインの位置取りの間に選手を送り込まれ、ゴール前で数的不利に陥った場面が何度と無くあった。
ここで山形が2点目を取って同点に追いついていればまだ試合は分からなかったが、山形は再三のチャンスをシュートミスなどでフイにしてしまった事が試合の流れを決めてしまった。
後半になると、怪我で前半のうちに退いたエスクデロに代わって入った梅崎、そして前半から孤軍奮闘していた原口がチームを引っ張り、それまでプレスやマーキングがおざなりな前線3人が蓋になって人の動きのダイナミズムが皆無だったチームに活気をもたらし、次から次へと攻撃参加の輪が出来てボディブローのように山形を痛めつけ、エジミウソンを始めとして何度も決定機は逃したものの、長い距離を走った細貝がようやく勝負を決める3点目をゲット。闘莉王のワントラップシュート&オウンゴールというおまけを付けて浦和が勝利した。
戦術うんぬんよりも、一歩でも前へという若手の気持ちが後押しした1勝だったと言えるが、それだけに、先発した浦和の前線3人、エジミウソン・ポンテ・エスクデロの動きの悪さが浦和の不調に多分な影響をもたらしていた事が明らかになったと言える。エジミウソンはそれでもまだファーストトップとして必要な要素は持っているとは思うが、ポンテの出来の悪さはもはや不調というだけのレベルでは無い様に思う。
まだまだ守備の連携やボールの大きな動きという面では物足らないが、まず今の浦和に必要なのはこの試合で若手が見せたようながむしゃらさ、走り続ける意思だと思う。さて、フィンケ監督はこの試合の人選と内容を受けてどう川崎戦を迎えるのか、見ものである。
で、ちょっとだけになっちゃったけど山形について(笑)。前半までは堅くブロックで守って人数をかけた素早いカウンターが機能していたけど、後半になって浦和が個人を前面に出して押してきたら、ちょっと勢いに押されてズルズル下がってしまったね。前半にクロスでいい場面を作り出したときに長谷川がいれば・・・だっだけど欠場だからね。降格圏が迫って来たけど、ここからはとにかく運動量を上げて粘るしかないとこか。

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