「鉄壁のアスタナ」ツール・ド・フランス2009第7ステージ

つくづく、ランスとコンタドールが別チームだったらもっとエキサイティングだったろうにと思ってしまいますなあ・・・
http://www.cyclingtime.com/modules/ctnews/view.php?p=11384
この日は前半戦最大の山場、アンドラ・アスカリス超級山岳頂上ゴールという大一番でしたが、アスタナが終始集団をコントロールし、マイヨジョーヌを奪われても最終的に総合争いをしそうにない選手の逃げは完全無視、最後の登りでコンタドールがアタックしたらその後はランスを中心にライバルのアタックを完全封殺と、最終日にマイヨジョーヌを着るという目的以外の余計なものを全て殺ぎ落とした戦略をパーフェクトに実行しましたね。
ランスもこのステージまでは内紛をほのめかせるような言葉を出していただけに、意外と素直にアシストの仕事をしたのに少々驚きましたね。まあ単純に、コンタドールのアタックについていけなかっただけかもしれませんが(笑)、その時々で理性的に最適な判断が出来なければ7連覇なんて出来ませんからね。
それを割り引いても、コンタドールがアタックした後にセカンドアタックをかけた選手がエヴァンスだけってのは寂しいものがありますよね。結局コンタドールはライバル達から21秒の差しか稼げませんでしたが、そのタイム差以上にアスタナと他のチームの実力差が透けて見えたステージだったと言えるでしょう。
しかしその中でも、トニ・マルティンとウィギンスが1分差ぐらいの位置につけているのは今後楽しみですよね。つーか、既にスイスの山岳で実績を上げているマルティンはともかく、TTスペシャリストのウィギンスがこの位置にいるのがビックリです。ここまでマイヨジョーヌを着ていて、スイスも制していたカンチェラーラがこのステージで遅れてしまっただけに、余計にウィギンスの健闘が目立ちます。
次のステージは、1級山岳を途中に2つはさんだ下りゴール。おそらくレースはアスタナがきっちりコントロールするだろうから総合争いに大きな変化は期待できないでしょうが、第7ステージでブービーに近い成績でゴールした日本勢の2人が、タイムアウトにならないように願っておきたいですな。