「FWらしいFW」イタリア・セリエA第36節 ローマ-カターニャ(4-3)

いや~、最近は森本の試合を見るのが本当に楽しいね。あと2試合しか残ってないのが非常に残念。
つっても、別に試合自体は面白いわけじゃなく(笑)、この試合では降格が無くなったカターニャが珍しく後半から攻撃に出た事でイタリアでは滅多に無い打ち合いの試合になったけど、基本的にプロヴィンチアはアウェイでは耐えるだけだし、ホームでも今流行りの流動的なサッカーとは縁遠いありさまだしね。
その分、森本の仕事は非常にシンプルで、ボールをもらいに下がってワンタッチではたき、DFラインと駆け引きしてオフサイドギリギリの飛び出しを狙い、サイドまでボールが来れば相手の視界から消えるように細かくポジショニングを変える。イタリアはボールの流れがJに比べてシンプルで、しかも中盤のパス回しへの参加や守備負担が少ないので、FWが何をやっているのかが非常にわかりやすい。
特にアウェイではこういうFWの仕事はほとんどが途中でパスがカットされたり、たまにボールが来てもDFのマークで奪われたりと徒労に終わることが多く、実質森本がボールを触る時間ってのは1試合のうちに10秒あるかどうかって感じだけど、その仕事をひたすら黙々とやり続けて一瞬のチャンスをものにしてしまうあたり、森本は日本じゃなくてイタリアのFWになってしまったんだな、という感慨を持ってしまう。
もし今後岡田ジャパンに呼ばれるような事になって、いろんな仕事を要求されても、自分の持ち味ってのは失って欲しくないところだね。