「アウェイの鬼」ACLグループF 山東魯能-ガンバ大阪(0-1)

いやしかし、このガンバのアウェイでの勝負強さは何なんだろうね(笑)。
ここで勝てば決勝トーナメント進出がかかる山東だったが、外国人監督だけあってさすがに戦い方は冷静で、水原のような特攻ハイプレスではなくてガンバがボールを持つと自陣にさっと引いてきっちりと守備の網を張り、中国人の高い身体能力もあってガンバは得意のパスワークが封じられ、ミスからの相手の速攻を何とかしのぎ続けるじりじりとした雰囲気のままで時間が過ぎていった。
さらにガンバにとって悪いことに、この日は判断の遅さやセットプレイの精度が悪かった遠藤が44分にボールを奪われ、相手を追いかけようとして手をかけたところで倒れこみを誘われ、2枚目のイエローで退場してしまう。
これで自陣に引きこもらざるを得なくなったガンバだったが、後半の14分にスローインで山東の気が緩んだ隙にカウンターを仕掛け、橋本がダイレクトで渡したボールをレアンドロが細かいステップでDFを引き付け、見事ゴール右のサイドネットに値千金の得点を決めてしまう。
こうなるともう試合はガンバのもので、最後の10分間はさすがに防戦一方となって危ない場面を作りはしたが、フィードが散々だった松代もセーブは何とか安定しており(笑)、ガンバが難しい中国アウェイで1位突破を決める勝利を挙げた。
前半のうちに退場者、しかも大黒柱である遠藤を欠いてしまってどうなる事かと思われたが、今や完全に代表としてふさわしい選手になりつつある橋本と明神のダブルボランチが奮闘し、下平も粘り強い守備で山東の攻撃を封じていた。この試合ではレアンドロとのコンビがいまいちだったチョジェジンがもう少しフィットして来れば、レアンドロの累積警告も出てくるであろう決勝トーナメントに備えて心強くなれるだろう。