「ピクシーの運」J1第7節 名古屋-横浜Fマリノス(2-1)

今節、ACL組で勝利を挙げられた唯一のチームがこの名古屋なのだが、その名古屋の出来もこれまた誉められたものでは無かった。
試合の序盤は確かに名古屋がポゼッションで上回りはしたが、サイドから同サイドへとボールを運んでいるだけで、1トップのダヴィがボールをもらいに下がるわけでもなく、トップ下の小川と津田がダヴィを追い越すわけでもなく、まさに前線に蓋がされてしまった状態で得点の匂いは全く感じさせなかった。
そのうち、横浜のサイドが高いポジションを取り始めると、横浜のプレスが連動し始め、名古屋はボールホルダーにプレッシャーをかけられてポゼッションもままならなくなって前半の終わりにカウンターから坂田に決められて失点。
後半も同じような試合展開は続き、これは完全に横浜の型にはまったなと思ったのだが、26分に横浜GK榎本が単純な飛び出しミスでCKから同点に追いつかれ、そこからは名古屋が3バックに変えてきたのとプレスのペースダウンで試合はサイド攻撃が活性化したものになったが、こうなると勢いのあるほうが強く、36分に小川が角度の無いところから直接FKを決めて逆転、あとはきっちり逃げ切った。
とにかくこの試合については横浜が自滅したかなという印象が強い。逆転されてからのハーフナーマイクや水沼の投入は全く意味不明。経験不足の選手を2人突っ込んでどうにかなるほど名古屋は甘くない。たとえパワープレイがしたかったのであれば渡邉を残すべきだったろうし、水沼を入れても仕方ないはず。
しかしこういう試合で勝ちを拾えるピクシーは運があるね。もっとも、運だけで結果を出し続けているとどうなるかはピクシー自身も日本のサッカーファンも身にしみて分かっているだろうし(笑)、ダヴィをシュートマシンとしてではなく、組み立ての中でも生かすようなパターンが必要だろう。