「とりあえずは磐石」ACLグループF ガンバ大阪-山東(3-0)

前年のACL王者であるガンバは、試合経過を全く書く必要が無いぐらいに圧倒したポゼッションで山東を一蹴、ホームで順調なスタートを切った。
鹿島が対戦した水原と比べると山東のチーム力は数段落ちるとは言え、やはりガンバサッカーのアジアに対する相性の良さというものを見せ付けられた形になってしまった。
鹿島のサッカーが、ポジションをチェンジしつつも全体的には4-4-2のバランスを崩さずSBのオーバーラップが攻撃のポイントになっているのに対し、ガンバはあくまでも遠藤を中心にして放たれる縦への素早いクサビのパスを中心に、各選手が次々にぶら下がって行くようなサッカーで、鹿島がポイントポイントをフィジカルで押さえられると苦しいのに対し、ガンバはポイントが非常に流動的なので、ゾーンディフェンスを敷くチームにとってはこれほどやりにくい相手はいないはずだ。
ソウルアウェイ戦でどういう内容と結果になるかは分からないが、この試合で完全に白旗を揚げてしまっていた山東に対してガンバが4点差以上で負けることはほぼ考えられず、ターンオーバー制も無難にこなせているガンバの予選通過はまず固いところだろう。
懸念点としては、やはり今のガンバの攻撃を全て司る遠藤が離脱した時。この試合でも遠藤から放たれるワンタッチの鋭い縦パスがビシビシと決まり、山東を自陣に釘付けにさせたように、ハイプレスをかけて来るチームの勢いを落とすという意味でも彼のパスは不可欠だ。もっとも、誰かに代わりが出来るような仕事では無いのだが・・・
あとは豊富なFW陣の使いどころ。流動的な今のガンバサッカーでは明らかにレアンドロ・ルーカスの2人が不可欠になっているだけに、チョゼジン・山崎・播戸の出場機会が減って試合感を失い、いざブラジル人欠場となった時にそれまでのパフォーマンスをキープする事が出来るのか。西野監督の手腕が問われるところだ。