天皇杯準々決勝 G大阪-名古屋(2-1)

「本当にもったいないよなあ・・・」というのが率直な印象。もったいない、というのは名古屋の勝利じゃなくて、ガンバの内容に対してなんだけどね(笑)。
とにかく、CWCで高いレベルの試合を経験したガンバは、全ての選手に自信がみなぎっていた。終盤こそ疲れから防戦一方の形になってしまいはしたが、70分に名古屋が杉本のゴールで1点を奪うまでは、ほぼ一方的な内容での横綱相撲。
今までのガンバだと、ロングボールを多用する名古屋のような攻撃に対しては、DFラインがどうしてもずるずると下がってしまい、FWや中盤がプレスにかけて行っても、そこで一旦交わされてしまうと裏のスペースを使われて一気に早い攻撃を仕掛けられてしまうために、徐々に選手の間で弱気の空気が伝染してしまい、ボールを奪う守備よりもスペースを埋める守備になってしまうのが常だった。
しかし昨日は、FWは高い位置から激しくプレスをかけ、DFラインもそれに応じて積極的に押し上げ、中盤の集散も全く迷いが無く、自分が抜かれても誰かがサポートしてくれる、前線に飛び出せば必ずパスが来るという連帯感が感じられ、名古屋のパスをことごとく前でカットしてから流れるようなワンタッチパスで何度もゴールを脅かし、5点入っていてもおかしくないだけの差があった。橋本なんかまるでプチ・ルーニーのごとき働きだったし(笑)。
名古屋にも多少試合勘不足な面があり、特に1点目はゴール前で相手選手のそばに寄ってるだけのマークにすらなってない状態での失点ではあったが、それ以降もガンバと比べると各選手のボールを持っている時間や判断の遅さが目立ち、特に前半はシュートこそあったが完璧にノーチャンスだった。
代表を見ていて何度も経験した事だが、やはり高いレベルでの経験を積む事がどれぐらいチーム力を飛躍させるかという、まさに活きた実証例だったと言えよう。
でもなあ・・・ガンバも来シーズンになると、やっぱりJのレベルに再び埋没して普通に接戦を演じるようになってしまうんだろうなあと。本当に高いレベルでの試合がCWCでしか経験できないってのは、本当に残念だしもったいないよねえ・・・当面は、4チーム出場できるようになったACLの効果を期待するしかないんだけどね。