キリンチャレンジカップ 日本-シリア(3-1)

とりあえず勝つには勝ったが、何で湯浅氏はそこまでポジティブになれるのか?というぐらい、夢も希望も感じられない内容だった。
相手シリアのやる気の無さやコンディションの悪さは言うに及ばず、アデレード戦で見せたガンバの試合と比べると激しい落差を感じてしまった。
まず前線の4人がポジションチェンジと書けば良い風に聞こえるが、実際は各人がバラバラの判断で動いていて後ろと連動していないので、ボールを奪っても後ろのほうでサイドチェンジするだけで早いタイミングで前にボールを送れず、足が止まった前線にクサビを入れてボールをロストする場面が非常に目立った。
当然、前線でのボールキープやパスワークに形と落ち着きが無いのでDFラインも押し上げられず、ロングボール一発しかないシリアに対して日本がゲットしたオフサイドはなんとゼロ。フラット3で中東勢に対して山のようにオフサイドを取った頃が懐かしいぐらいだ(笑)。
また、DFラインが低いままなのでボールを奪われると前線が長い距離を走ってスペースを埋めざるを得ず、ガンバのように高い位置で中盤とサンドイッチをして早く攻撃と言う形につながって行かなかった。ボランチも広大なスペースのケアで手一杯で攻撃参加が満足に出来ず、アデレード戦でガンバボランチの橋本が前半だけで3本のシュートを打ったのに対し、昨日の日本は2人でたったの1本だ。
親善試合だから次々に新しい選手を投入して最後まで持たせたが、3人しか交代できない本番では前線が早い時間にガス欠になってしまうのは明らかで、ましてや次はカタールでのアウェイ戦である事を考えれば、今日のようなペースでやっていたのでは早い時間に先制点が取れないと大変なピンチに陥ってしまうだろう。
ガンバはバレーが抜けて、遠藤が不在の間はこの代表以下のズタズタ状態になってしまったが、長い時間とコンビネーションの進化を重ねて今の内容につなげて来た。ガンバの何分の一も短い練習・試合時間しか与えられない代表で、岡田ジャパンがガンバと同じように攻撃を選手にまかせたやり方では10年経ってもガンバにすら追いつけないだろう。
つーか、まあたとえW杯本番でも何かが劇的に変わらない限りこのまんまなんだろうけどね(苦笑)。いや~、クラブW杯が楽しみだなあ(笑)。