J2第42節 徳島-山形(0-3)

J2最下位がほぼ確定している徳島だが、何故結果が残せないのかが残酷なまでに明らかになった内容と結果だった。
徳島はそれなりにチームは組織立っていて、コンパクトさを保ちつつトライアングルでパスを回していくのだが、サイドチェンジやドリブル突破といった緩急が無いので、しっかりとスペースを埋めてプレスをかけてくる山形の守備陣を動かして穴を空ける事が出来ず、前線の高さも無いのでクロスを上げても全く得点になりそうな気配が無い。
そして人数をかけた攻撃を仕掛ける分、守備への戻りが遅くなってしまい、山形のロングボール主体の早い攻撃に少人数で対応しようとするものの1対1で負けたりミスをしてしまって失点と、徳島ファンの方には悪いが、典型的な「組織貧乏」なサッカーと言える。少し前までならJ2でこういうチームは珍しくなかったが、今のJ2は何か強力な強みが無ければ中位すら保てない状況になっているからねえ。
それに対して山形は、小林監督らしい少し低めに位置取ったゾーンで激しくプレスをかけ、豊田・長谷川のツインタワーに素早くボールを送る効率的なサッカーを見せていた。J1でこの戦法が通用するかどうかはかなり怪しいとは思うが、J2レベルなら確実に安定して上位をキープ出来る戦い方だなと思った。
さて、山形は公益法人ゆえにJ1になったからと言って予算を大きく変化させられない立場にあるわけで、今年の札幌のようになってしまう可能性は決して低くないが、甲府のようにJ1昇格をきっかけにして県民が盛り上がる機運になってくれる事を願いたい。