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チャンピオンズリーグ、全国社会人決勝大会

たまには海外トップレベルの試合を見ておかないと、と昨日はチャンピオンズリーグのアトレティコ・マドリー対リバプールの試合を見ておりました。
Jや代表ばっかりの試合を見ていて、いきなりワールドクラスの試合を見るとその落差にがっかりするかもと思いましたが、意外にも技術的にはJとそれほどのレベル差は感じず、特に前半のアトレティコのかったるい試合運びには、画面に映ったサポーターの肩を思わず叩きたくなる親近感を感じました(笑)。
ただ、明らかにJとは差を感じる部分もあって、特にリバプールのキーン、アトレティコのアグエロといったFWがトップスピードで走りながら足元にぴたりとトラップする技術は、残念ながら日本ではほとんど偶然にしか見られないシーンですよね。
そのスルーパスをぴたりと足元に収めて先制点を流し込んだキーンにしても、その得点以外はダメダメだと粕谷氏にコテンパンに言われていたのですから、どれだけ贅沢な悩みなんだよと突っ込んでしまいました(笑)。
さて、先日注目ネタとして挙げていた全社決勝ですが、全社ルートからの地域決勝出場を目論んでいた松本山雅は、残念ながら3決でホンダロックに敗れ、今期のJFL昇格への道が絶たれてしまいました。それについて、現地で観戦していたおなじみ「びりけん」さんからレポートをいただいています。

四泊五日、新潟に行って参りました。私にとっては海を見てサッカーを見て食べて飲んでの楽しい五日間でした。同行者にとっては、毎日が天国と地獄の綱渡りのような、たまらん日々だったようです。
すでに地域決勝行きを決めている長野パルセイロは緒戦の矢崎バレンテ戦こそPKまでもつれましたが、あとはかなり楽に勝ち上がり、あっさり優勝を決めてしまいました。恐らく来月あいまみえるであろう加古川、町田、長崎といったところが早々と消えるのをよそに、このKYっぷりがチームカラーというかなんというか。
準決勝の相手ホンダロック、決勝のNECトーキンには申し訳無いけど、北信越でしのぎを削ったJSC、そして松本山雅のほうがはるかに強いと感じました。しかし、この両チームに敗れた松本は、本当にあと一歩のところで地域決勝のチケットを逃してしまいました。何故か?
松本山雅、この大会の前に天皇杯をJ2湘南と戦い、見事ジャイアントキリングを果たしてしまいます。そのことで、ただでさえ厳しい山に入ってしまった松本に対してどのチームを照準を合わせてきたように見えました。ただでさえ五連戦という狂気の沙汰のような日程で、死に物狂いで襲いかかってくる敵と切り結ぶ松本の戦いぶりは壮絶でした。
実は松本の選手の一人と偶然風呂場で行き会ったのですが、両足のみならず両腕までも深い傷を負っていました。サッカーは戦争、なんて本当の戦争を知らないやつのタワゴトだと思っていましたが、まさに手負い傷を負った兵士のような姿に息を飲みました。とはいえ、長野のアシスト(もし準決勝で長野がロックに敗れていたら、トーキンに負けた時点で全社枠は埋まっていた)を活かせなかったのだから、彼らもまだまだということです。
嫁さんはサッカーそのものに関してはまったく無知な人なのですが、3決でロックが決勝点を挙げたコーナーキックの直前、やられる、とつぶやきました。それは今大会の松本があまりにセットプレーに弱かったからか、それとも素人目にも明らかなほどマークがズレていたからか。もう少し時間が経って、彼女がショックから立ち直ったら尋ねてみようかと思います。
松本やJSCの屍を乗り越えて石垣島を目指すパルセイロにとって、もはやJFLは夢ではなく、義務です。ちらほら地域決勝の組み合わせの噂も聞こえてきますが、北信越は毎年死のグループで、そこを少しでも風通しよくするのが、生き残った者のつとめなのですから。

ネットで松本の試合内容についていろいろと見ていましたが、準決勝と3決では、勝ち越せる決定的なチャンスがありながら決められなかったのが運命を分けてしまった感じですね。
ここしか今期の道が無いという精神的重圧の中で、毎日昼間に行われる連戦を闘う選手の精神的・肉体的な疲労度は想像を絶するものであり、その状況で決定力を責めるのはあまりに酷な事のような気がします。
とりあえず、松本の皆さんお疲れ様でした。長野には松本の分まで頑張ってJFLへと上がって欲しいですよね。

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