キリンチャレンジカップ2008 日本-UAE(1-1)

いやしかし、これが本番じゃなくて良かったね(笑)。
と皮肉らないといけないほど日本の内容が物凄く悪かったわけではなく、特に守備面においては総じて高い位置からの連動したプレスが機能し続け、失点した場面を除けばUAEに対してほとんどチャンスらしいチャンスを与えていなかったのは評価すべきところだろう。
失点場面についても、アルハマディに対して右サイドで競っていたという気の緩みと疲れで長谷部や長友が戻りきれず、中澤と高木が受けに回った形で横に並んでしまったミスが重なったもので、下手に点がポンポン入ってしまって「そういや1点返されたね」と忘れられてしまうよりも、本番に向けてためになった事だろうと思う。
ウズベキスタンはオーストラリアとの試合を見る限りでは、パスワークはUAEとそれほど大差は無く、この試合で見せた日本の守備力があれば、それほど恐れる相手では無い。とは言え、シャツキフの個人打開力やシュートに持ち込むスピードとテクニックはアジアレベルを超えており、この試合のように一瞬でも隙を作るような場面を作ってしまっては危ないのも確かだけどね。
ただ攻撃については・・・小学生でも決められそうな大久保と香川のシュートミスを始め、ゆうに片手に余るぐらいはあった超決定機を決められなかった事はもちろんだが、期待されて久しい長友の空回りは解消されてないし、前半の途中から中村がマンマークを付けられて存在を消されてしまって玉田らの前線に縦パスが全く入らなくなり、単調なサイドからの崩しのみになってしまったのはどうにもいただけない。
長谷部はいつの間にか猟犬タイプにまとまっちゃったし、稲本はクラブでの働きに比べたらまだ動けてはいたけど基本的にはスペースにドカンと蹴るタイプだし、やはりこのコンビではどうしても落ち着きに欠けてしまう。今の日本ではボランチの片方に遠藤か中村憲がいないと厳しいのは確かだが、アジア予選では良くてもW杯本番となると守備力できついのは事実で、そこを組織力で何とかするのは岡ちゃんの手には余る仕事だろうし(笑)、今後もその点はしっかり見ないといけない部分になって来そうだ。