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ACL準々決勝第2レグ 浦和-アルカディシア(2-0)

点差ほど内容は磐石ではなかったにせよ、とりあえず結果は結果(笑)。
試合は、同じアルカディシア戦での後半からプレスの意識が強まった浦和が果敢に中盤と前線が相手を追回し、相手のパスミスを誘って高い位置で奪ったボールを素早くつなぎ、バーに当たったエジミウソンの決定的なシュートを始めとして浦和がまずアルカディシアに攻勢を仕掛ける。
しかしアルカディシアもただベタ引きでは終わらず、この試合から復帰してきた啓太別人を中心としたボールキープと確実なポストプレイからコレクティブなカウンター攻撃を繰り出し、いまいち押し上げきれない浦和3バックのサイドを突かれてGK都築が1対1をかろうじて体に当てるといったような危険な場面を作られてしまう。
そんな嫌な流れを変えたのが相馬のスーパーゴール。前半の31分に、相手がゴール前で大きくクリアしたボールを30mのダイレクトボレーでアルカディシアゴールに叩き込み、浦和がアウェイゴールでリードを奪う大きな1点を手に入れる。
後半になると後が無いアルカディシアが2バック状態で前に出てくるようになったが、浦和も運動量を落とさずに相手のパスワークに食らいつき、9分にはFKから胸トラップで相手のマークを交わした闘莉王が角度の無いところから豪快にシュートを決めて浦和が2点差へと突き放す。
ところがこれで守りの意識が強くなりすぎてしまったのか、ここからただでさえ低めだった浦和DF陣が全く押し上げられなくなってボールを前に蹴りだすだけになり、永井がFWではなくて右サイドに入った28分過ぎからは動きの落ちたエジミウソンが前線に1人だけ突っ立った状態で浦和はカウンターすら仕掛けられない状態に陥ってしまう。
当然、アルカディシアに高い位置でボールを回され、サイドを中心として何度か決定的なシーンを作られてしまうが幸いにも相手のゴールは枠を捕らえられず、何とかかんとか無失点のままで浦和が準決勝への進出を決めた。
コンパクトさという点では相変わらず不満が残る内容だったが、ボランチとして意外な適正を見せた山田と細貝のコンビを中心とした全体でのプレッシングが徐々に機能し始めつつあるのは浦和にとって心強いところだろう。次はガンバとの史上初の日本勢同士での準決勝になるが、反対側の山には鹿島を下したアデレードのような曲者が控えているだけに、高いレベルでの意識付けをした試合が見たいところである。

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