ACL準々決勝第1レグ アルカディシア-浦和(3-2)

うーん、ラッキーと言うべきかもったいないと言うべきか、何とも評価に困る試合(笑)。
前半の浦和はとにかく最悪だった。今期初出場のACL、しかも熱波と砂嵐、アウェイの雰囲気に晒されたせいか非常に動きが悪く、ボールを持っても各選手が必ず足元でドリブルしては動き出しの無い味方の足元へとパスするだけで、しかも中盤がガラガラなので流動性もバランスもクソも無い状態。
かえってアルカディシアのほうがシンプルで組織的なパス回しが出来ており、それほど個の強さは感じられない相手なのにも関わらず、浦和はほとんどの時間を受身に回り、とうとう18分にはFKのマークを外してしまって頭で流されてやすやすと失点する始末。
しかし浦和にもまだツキがあり、33分に前半の浦和が点を取るにはこれしか無かった一発のカウンターから永井が抜け出し、クロスにエジミウソンが体で流し込んで何とか浦和が同点に追いつく。
後半になるとようやく浦和にもエンジンがかかり、前からのプレスが機能し始めて高い位置でボールを奪えるようになるが、12分にまたもFKからGK都築が逆を取られるミスで失点すると、アルカディシアが引き気味の守りに切り替えたおかげで浦和の勢いは消されてしまう。
さらには38分にDFのところでボールを奪われ、堀之内が足を絡めて相手を止めにかかり、明らかにPA外のように見えたが判定はPK。堀之内のプレイについては一発レッドで当然ではあったが、PKに関してはアウェイの洗礼を受けた格好になってしまった。
これで崖っぷちに追い込まれた浦和だが、かえって開き直りが出たのかここから個を前面に出した積極的なプレイがようやく出始め、ロスタイムに闘莉王のドリブルで粘ってゴール前に持ち込み、こぼれ球をエジミウソンが流し込んで何とか土俵際で持ちこたえた格好で試合終了。
結果だけで見れば、最悪の環境下でアウェイゴール2点を取って最小失点差での折り返しは悪くないところだが、アデレードに比べるとそれほど強さを感じない相手に対して、前半のどうしようもない内容を見せられるとどうにも不安が残ってしまう。昨年もワシントンとポンテのおかげで勝った試合は多かったが、ここまで不安定な守備ではなかった。ここを何とか勝ち抜けて、調子を上げるきっかけにして欲しいところだ。